
花粉症に効果がある薬は様々ありますが、眠気やのどの渇きなどの副作用を心配する人も少なくないと思います。その点漢方薬は、効き目はやさしいが眠気などが出ないという利点も多くあります。
今回は、花粉症にも効果がある「苓甘姜味辛夏仁湯 (りょうかんきょうみしんげにんとう)」について調べてみました。
苓甘姜味辛夏仁湯の成分
苓甘姜味辛夏仁湯は半夏、杏仁、五味子、細辛、茯苓、乾姜、甘草の7つの生薬成分からなりたっています。この7種類から一文字ずつ取って、「苓甘姜味辛夏仁湯」と名付けられました。成分の働きを見てみます。
半夏
カラスビジャクという植物に由来する成分で去痰、鎮静作用があり、花粉症の痰や咳をともなう鼻炎の症状を和らげます。
杏仁
鎮咳、痰の抑制に効果があります。
五味子
チョウセンゴミシという植物の果実で咳止めの効果の他に強壮作用があり、体力の回復を期待できます。
細辛
細辛は文字通り、香辛料としても使われる辛味のある植物の根で体を温めて鎮痛、鎮静、抗菌作用を発揮します。
茯苓
消化菅内の水分を血中に吸収して、利尿によって取り除く作用があります。
乾姜
蒸した生姜を乾かしたものです。体を温めて新陳代謝を良くします。
甘草
マメ科のカンゾウという植物の根を乾燥したもので、多くの漢方薬に含まれます。甘さがあるので薬が飲みやすくなります。鎮痛解熱、咳止めの効果があり、花粉症によるのどの痛みなどの症状に効果があります。
花粉症への効果
苓甘姜味辛夏仁湯は、咳を抑え痰を切りやすくする漢方薬です。
半夏と杏仁、五味子と細辛は花粉症などのアレルギー性鼻炎によるうすく水っぽい痰や、サラサラして止まらない鼻水に効果があります。
花粉症の漢方薬でよくいわれている小青竜湯と比べてみると、どちらも肺を温めて痰を取り除く作用があります。
ですが、小青竜湯は体内に冷たい空気が触れたときに効くのに対して、苓甘姜味辛夏仁湯は暖かくなってきた4月あたりに効果が出やすくなります。
小青竜湯は急性期に、苓甘姜味辛夏仁湯は慢性期の胃腸虚弱な人に使用します。
その他の効果一覧
苓甘姜味辛夏仁湯は、冷えた痰飲が肺に溜まったことにより起こる症状に効きます。花粉症などのアレルギー性鼻炎の他にも、気管支炎や気管支喘息、喘息などにも効果があります。主な症状を挙げてみます。
- ゼイゼイする咳
- サラサラの鼻水
- うすい痰
- 動悸
- 息切れ
- のどの痛み
- むくみ
最後に
漢方薬は植物性の生薬成分でできている他、眠気の出る成分も含まれていないので、眠気を気にする人にはおすすめです。
冷え性で虚弱体質な人は、小青竜湯よりもこちらの方が体に合います。この漢方薬を使うときは、医師や薬剤師さんに良く相談してみてください。