便秘などで強くいきんだり、長時間座りっぱなしの状態では血液の循環が滞り痔の原因になります。デリケートな部分の痛みは医療機関を受診するのもためらってしまい症状が悪化することがあります。今回は、そんな痔の症状におすすめのボラギノールAの効果や副作用について解説します。
効果
ボラギノールAは、4つの有効成分を配合した痔疾患用の外用薬で、主にいぼ痔やきれ痔(さけ痔)の痛み、出血、腫れ、痒みの緩和に効果があります。
有効成分のプレドニゾロン酢酸エステルは抗炎症作用で炎症を鎮めて出血や腫れ、痒みなどを緩和してくれます。リドカインは局所麻酔の効果で痛みや痒みの神経に作用して症状の伝わりを鈍くしてくれます。
アラントインは皮膚の細胞を活発にさせて傷ついた組織を修復させ回復を早めてくれます。ビタミンE酢酸エステル(トコフェロール酢酸エステル)は末梢の血液循環を促し、うっ血を改善して症状を和らげてくれます。
有効成分が患部に働きかけ痔による腫れや出血、痒みなど辛い症状を緩和してくれます。ボラギノールAには軟膏や坐剤、注入軟膏などシリーズがあり用途に合わせ使い分けることができます。
油脂性基剤を配合しているため、低刺激で傷ついた患部を優しく修復してくれます。軟膏を使用する場合は、1回適量を1日1回〜3回直接塗布したり、ガーゼに伸ばして塗布します。
坐剤は1回1個を1日1回〜2回使用します。注入軟膏では2通りの使用法があり、肛門に注入する場合は1回1個を1日1回〜2回使用し、塗布する場合は1回適量を1日1回〜3回患部に塗布します。
副作用
外用薬は内服薬と比較して副作用は少なめです。ボラギノールAの主な副作用は、皮膚の発赤や発疹、痒み、腫れや皮膚の刺激感や化膿することがあります。このような症状が見られたら使用を中止して医者薬剤師に相談するようにして下さい。
また、患部が化膿している場合には医師の診察を受けるようにしましょう。配合されている成分や過去にボラギノールAを使用してアレルギー症状を発症した方は使用できません。
妊娠中や妊娠の可能性のある方、薬剤アレルギーがある方は医師や薬剤師に相談してから使用しましょう。
まとめ
ボラギノールAは痔の症状による痒みや痛みなどに効果的な薬剤です。痔を発症させないためには長時間、座り続けることを避け適度に運動したり、入浴するなど滞っている血液の流れを促してあげましょう。
また、便秘は症状を悪化させる原因になるため食物繊維を含んだ食品などを摂取して便通を促してあげるようにして下さい。ボラギノールAは3つのシリーズがあるので症状に合わせて適切な薬剤を選ぶようにすると良いでしょう。