ニキビがせっかく治ったと思ったのに、ニキビのあった場所が跡に…。このような経験はありませんか? 筆者も長年繰り返しできるニキビや毛穴、ニキビ跡に悩まされてきました。跡になってしまったらもう治らないとあきらめてはいないでしょうか?
正しいケアをすれば、高いレーザーや美容外科の力を借りなくても改善できるのです。そこで、今回は、ニキビ跡にも効果があったというクチコミの多い、小林製薬のアットノンについてお話します。
ニキビ跡を治すのに効果はあるの?
小林製薬から出ているアットノンは、傷跡ややけどの跡などの治癒目的とした第2類医薬品です。主に、ヘパリン類似物質という成分でできており、この成分は皮膚科でも保湿剤として長年処方されてきています。
ヘパリン類似物質は、肌の潤いを補うことで、肌のバリア機能を高め、代謝を上げることで肌の新陳代謝を活性化してくれる働きがあります。
傷跡ややけどの跡は、外傷を修復しようとコラーゲンが過剰に生成されてしまったり、肌の代謝であるターンオーバーが正常に働かなくなったことで跡になっている場合が多いです。したがって、アットノンの肌の機能を上げ、再生力を促す作用が働くのです。
では、ニキビ跡にもアットノンは有効なのでしょうか。ニキビ跡と一口に言ってもさまざまなタイプがあります。
赤み・色素沈着
ニキビによる炎症によって赤みが残ってしまい、色素沈着を起こしてしまうことがありますが、時間の経過やターンオーバーの繰り返しで消えることもあります。
クレーター
毛穴やその周辺に強い炎症が生じたことで、真皮がダメージを受け、コラーゲン組織が破壊されて、くぼんでしまった状態を指します。失われたコラーゲンを再生することは困難で、注射によるコラーゲン注入やレーザー治療などが用いられます。
ケロイド
過剰にコラーゲン線維が作られてしまい、硬く盛り上がってしこりのようになってしまったものを指します。
効果的な使い方は?
アットノンでもっとも改善が期待できるのは、赤いニキビ跡や色素沈着のみです。肌は表面から、表皮や真皮、皮下組織という層状で成りたっていますが、赤いニキビや色素沈着は表皮に生じたトラブルであることが多く、保湿して代謝を上げることで、新たな皮膚の再生へとつながる可能性があります。
一方、クレーターは真皮組織まで達していることが多く、真皮への傷の再生はレーザーを使ってもきれいに修復されることは難しいとされています。しかし、赤いニキビ跡同様、肌の再生を促すことで溝が浅くなったり、目立たなくなるなど改善の見込みはあります。ケロイドは、コラーゲン組織のしこりですので、クレーター同様改善効果はあまり見込めません。
ネット上でアットノンでニキビ跡が治ったというのも、含まれる成分の働きと、ニキビ跡の種類によっては納得です。しかし、アットノン公式サイトや説明書では、ニキビ跡の改善は明記されていません。また、目のまわりへの使用を避けることや、顔への使用は紹介されていないので、あくまでも使用は自己責任のもとで行うこととなります。
まとめ
ヘパリン類似物質を含む、アットノン。効能から種類によってはニキビ跡への効果も期待できますが、あくまでご自身で安全性を確かめてからご使用されることをお勧めします。余談ですが、筆者は数か月間顔に使用してみましたが、とくに問題はなく、なんとなくニキビ跡も薄くなった気はしました。