悪性リンパ腫には、「ホジキンリンパ腫」と「非ホジキンリンパ腫」の2種類があります。ホジキンリンパ腫は海外での比率が高く、術後の病状が良好なケースが多いです。
非ホジキンリンパ腫は日本の悪性リンパ腫の約90%を占めていています。ホジキンリンパ腫に比べると、術後の病状が不良になりやすい傾向があります。
目次
悪性リンパ種のステージについて
悪性リンパ腫の治療を受けるにあたり、ステージについて説明いします。悪性リンパ腫の進行状態をステージ (病状)で示します。ステージはⅠ〜Ⅳに分類されていています。
ステージ Ⅰ
がんが1ヵ所のリンパ節に留まっている状態
ステージ Ⅱ
横隔膜を境界として、がんが上半身側か、下半身側のどちらか一方に留まっており、2ヵ所以上のリンパ節に広がっている状態。
ステージ Ⅲ
がんが横隔膜の上半身側、下半身側のどちらのリンパ節にも広がっている状態。
ステージ Ⅳ
がんがリンパ節以外の臓器や骨髄、血液に広がっている。または、最初にガンができた部分から遠いリンパ節までに転移している状態。
ステージごとの生存率と余命
各ステージによって、生存率と余命に違いがあります。生存率に関しては5年を目安に考えられています。
また、余命に関しては個人の進行状況や、治療により異なるので、正確なデータではありませんが、目安としてお読みください。
ステージ Ⅰ
5年生存率は、ホジキンリンパ腫の場合約90%、非ホジキンリンパ腫の場合約70-90%です。
余命に関しては適正な治療(放射線治療)を受けると、約50%が完治するといわれています。5年生存率でみると、生存率が高いのがわかります。がんは早期発見が重要なことがわかります。
ステージⅡ
5年生存率は、ホジキンリンパ腫の場合約80-90%、非ホジキンリンパ腫の場合約70-80%です。余命に関しては、ステージ Ⅰと同様に、放射線治療を受けた場合約50%が完治するそうです。
ステージ Ⅰと比べると生存率が低くなっていますが、余命の部分をみるとステージ Ⅰと変わりはありません。諦めることなく治療を受けることが必要です。
ステージ Ⅲ
5年生存率は、ホジキンリンパ腫の場合約65-80%、非ホジキンリンパ腫の場合約50-70%です。余命は平均して約10年です。
生存率と余命共にステージ Ⅱと比べると大きく変化が見られます。一刻も早く治療を受ける必要性があります。
ステージ Ⅳ
5年生存率は、ホジキンリンパ腫の場合約40-65%、非ホジキンリンパ腫の場合約50-65%です。余命は平均して約10年です。
生存率は低くなってきているものの、余命が平均約10年とステージ Ⅲとかわりがありません。
最後に
かつては不治の病と言われていた悪性リンパ腫ですが、医学の発達により治療が可能となりつつあります。諦めることなく治療を受けることが先決ではないでしょうか。