虫垂炎は、盲腸の先に突起している虫垂と呼ばれる部位が炎症を起こして、腹痛を生じる病気です。虫垂炎を引き起こす原因は、未だ明確にはなっていませんが、いくつかの原因が考えられています。今回は、虫垂炎の原因についてまとめます。
細菌・ウイルス感染
虫垂に大腸菌などの細菌やウイルスが入り込んで増殖し、炎症を起こしてしまいます。通常は、細菌やウイルスが入ってきても、免疫機能によって退治されるのですが、疲労や寝不足などで免疫力が落ちている時に、虫垂ヘ入り込んでしまい、炎症を引き起こします。
ストレス
過度のストレスは、自律神経の乱れを生じて、身体の免疫力が低下します。これにより、虫垂に入り込んだ細菌やウイルスの増殖を許してしまい、炎症を引き起こします。
また、ストレスがかかると、交感神経の働きで、白血球の一つである「好中球」が増えます。好中球は、通常、侵入してきた細菌などの異物を退治して、身体を守る働きをします。
しかし、好中球が増えすぎると、活性酸素を多く出して、身体の組織を傷つけてしまいます。これにより、虫垂炎になるともいわれています。
現代社会の中で、ストレスのない生活というのは、難しいかも知れません。そのため、ストレスを溜めないように好きな音楽を聴いたり、お風呂にゆっくり浸かったり、適度な運動をしたりなど、適宜ストレスを発散して、リフレッシュすることが大事ですね。
便秘
便秘で腸の蠕動運動が弱いと、便が腸内に溜まってしまいます。これにより、虫垂の入口が狭くなったり、塞がれたりすると、虫垂が圧迫されて、血行が悪くなり、細菌やウイルスに感染しやすくなります。
また、糞石といわれる硬い便の塊が虫垂の入口を塞いで虫垂炎を起こすケースもあります。便秘は、糞石を作る原因にもなります。便秘にならないように、生活習慣を整え、食事には、乳酸発酵食品や食物繊維を積極的に摂り入れると良いですね。
暴飲暴食
暴飲暴食が虫垂炎の直接の原因になるとはいえませんが、食べ過ぎ・飲み過ぎは胃腸に負担をかけてしまいます。結果として、虫垂炎を起こしやすくなります。栄養バランスの良い食事を適度に摂って、胃腸の健康を保ちましょう。
まとめ
虫垂炎の原因は、いろいろありますが、免疫力の低下は大きな要因の一つとなります。免疫力の低下の原因となる、疲労やストレスなどを溜めないことが大切ですね。虫垂炎は、突然襲って来ます。
放置しておくと、虫垂が破裂し、お腹の中に炎症が広がって(腹膜炎)、命の危険もあります。我慢せず、早急に病院ヘ行き、医師に診てもらいましょう。