
風疹の最大の予防方法はワクチン接種です。ですが、ほとんどの人が子供の頃に受けているので、ピンとこないかと思います。そんなわけで、今回は、風疹の予防接種(ワクチン)と妊婦・子供が受ける際の注意点についてまとめていきたいと思います。
風疹について
発症してもその症状は3-4日で治まることが多い風疹(大人の場合は重症化する場合もありますが…)。しかし、軽視してはいけません。
風疹でもっとも注意しなければならないことは、妊娠初期に風疹にかからないよう予防することです。
妊婦が妊娠初期に風疹にかかってしまうと、赤ちゃんが、心臓の奇形、白内障(目が見えにくい)、難聴(耳が聞こえにくい)、発達が遅いなどの障害をもって生まれてしまうことがあるからです。(先天性風疹症候群と呼びます。)
風疹とは、風疹ウイルスに感染することによる急性の発疹性感染症で、感染した人のくしゃみや咳などで唾液が飛ぶことにより、他の人にうつります。
発疹の出る前後約1週間は周りの人にうつす可能性があります。主な症状としては、発熱、発疹、リンパ腺の腫れがありますが、感染しても症状がでない人も約15-30%いるといわれています。
通常は、3-4日で自然に治りますが、関節炎やまれに脳炎、血小板が減少して内出血するなどの合併症が生じる場合があります。
費用・回数・時期について
風疹ワクチンとは、弱毒化(毒性を弱めた)したウイルスを培養して増やしたもので、接種してもほとんど症状はなく、体内で風疹ウイルスに対する抗体が作られます。1回の接種で95%、2回の接種で99%風疹を予防することができるといわれています。
現在(2006年度以降)、子供には、定期予防接種として原則、1歳時(第1期)と小学校入学前1年間(第2期)の2回、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)が接種されるようになっています。
2005年度までは、定期予防接種としては、生後12ヶ月-90ヶ月未満に1回風疹ワクチンが接種されていました。
女性には、妊娠前に予防接種を受けることがすすめられています。接種回数は、子供の頃の接種を含めて2回。接種後は、2ヶ月間は避妊が必要です。(妊婦は予防接種を受けられません。)
また、風疹にかかったことがない、風疹ワクチンをうけていない、どちらもわからない男性にも予防接種がすすめられています。
特に、1995年の風疹予防接種法が改正で、それまで中学生で集団接種していたのが、乳幼児期の接種に変わったことで、昭和54年4月2日~平成7年4月1日生まれの男性、女性、また昭和54年4月1日以前生まれの男性は、風疹ワクチンを受けていない可能性が高くなっています。
予防接種の費用は、多くの自治体で、定期予防接種は無料または一部自己負担で受けられます。
それ以外の年齢では、自己負担となりますが、接種を受けられる医療機関によって料金が異なります。予防接種を受けられる医療機関に事前に問い合わせるのが良いですね。
副作用について
風疹ワクチンは、副反応の少ない安全なワクチンといわれています。副作用としては、発疹、発熱、リンパ腺の腫れ、関節痛が現れることがあります。成人の女性が接種した場合、関節痛の頻度は子供より増えるといわれています。
その他、重大な副作用としては、アレルギー反応によるショックやアナフィラキシー様症状、全身蕁麻疹、100万人に1-3人に急性血小板減少性紫斑病(血小板が減って皮下に内出血がおこる症状)の報告があります。
定期予防接種では、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)が接種されますが、このMRワクチンの副作用は、注射部位が赤くなる、発熱、発疹が報告されています。
重大な副作用としては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、脳炎、痙攣の報告があります。
どちらも副作用の報告はありますが、自然感染での症状、発生頻度に比べると軽度で頻度も少ないです。予防接種によるリスクより効果の方が大きいですね。
妊婦・子供が注意すべき点
先にも述べましたが、妊婦は予防接種は受けられません。妊娠出産が可能な年齢の女性が風疹ワクチン接種を受ける場合、妊娠していないことを確認してから接種しましょう。生理中、またはその直後が確実ですね。
そして、ワクチン接種後2ヶ月間は避妊が必要です。妊娠中に風疹ワクチンを接種したことで、胎児に障害がでたという報告はないようですが、可能性が全くないというわけではないため、注意が必要です。
以下はワクチン接種を受けた後注意する点です。(妊婦・子供共通)
- 予防接種を受けてから30分間は、接種場所で様子をみましょう。急性の副作用は、この間に起こることがあります。
- 接種後3週間は、副作用がでないか注意が必要です。
- 接種した日は、激しい運動は避けましょう。
- 接種した日の入浴は問題ありませんが、注射部位をこすったりするのはやめましょう。
まとめ
風疹は症状的には軽度で治まることの多い病気ですが、妊婦が感染することの胎児へのリスクは大きなものです。
風疹にかかったことがない人、風疹ワクチン接種を受けていない人、分からない人は予防接種を検討してくださいね。
予防接種を受けることによって、自分自身が守られることはもちろんですが、周囲の人にうつす可能性も減り、風疹の流行を抑えることにもつながります。