子どもが患うがんの中で最も多いのが、小児白血病と言われています。そして、子どもが患う白血病は、大人の白血病と異なる点があるようです。ここでは、子どもの白血病(小児白血病)の原因や症状、生存率などについて紹介します。
小児白血病とは
小児白血病とは、15歳以下の小児が発症する白血病を指して言います。子どもが患うがんの実に約4割が、この小児白血病であると言われています。中でも、3歳~5歳の男児においてやや多く発症するという指摘があります。
白血病大きく骨髄性白血病とリンパ性白血病に分けられますが、小児白血病の多くはリンパ性白血病であり、その中でも急性のものが多いと言われています。
原因は?
小児白血病の発生の原因はリンパ球における異常であると指摘されていますが、この遺伝子異常がどうして起こるのかについては未だによく分かっていません。
症状は?
初期症状には、リンパ節の腫れ、発熱、赤血球の減少に伴う貧血、血小板の減少に伴うあざなどが挙げられます。子ども自身は体調の変化に気がつかないことも多いですので、保護者が日頃より子どもの体調の変化を丁寧に観察することが大切となります。
生存率は?
小児急性リンパ性白血病では、顕微鏡などで白血病細胞を見た時に約98~99%白血病細胞が消失している状態においては、長期生存の確立が約80%であると言われています。ただし、生存率は年齢や白血球の数、白血病細胞の性質など患者それぞれの状態によって異なってきます。
急性リンパ性白血病の治療は約2年間におよび、患者の年齢や白血球や白血病細胞の状態によって治療方法が検討されます。また、再発のリスクが高いと判断された場合は、造血幹細胞の移植手術が行われることもあります。
治療後は、定期的な検査を受けることにより再発を防止することが必要です。また、治療から数ヶ月から数年経った後に治療に関連した副作用が生じる場合があるようです。
具体的には、心筋障害や甲状腺障害、不妊などの副作用が指摘されています。こうした副作用を早期に発見し治療を施すためにも、定期的な検診を受けることが重要となります。
まとめ
小児白血病はリンパ球の異常によって生じると言われており、治療法も確立されています。ただし、治療の効果は、患者の年齢や白血病細胞の性質などに左右されると考えられます。また、治療を受けた後は、再発やその後の副作用を防ぐために、定期検診を受け、経過を観察することが必要です。