
妊娠中に「切迫早産」や「切迫流産」と診断された時、必要に応じて医師からお腹の張り止めとしてウテナリンという薬が処方されます。
主な効果として子宮の筋肉内の交感神経に作用し子宮の収縮を抑え、お腹の張りを緩和します。その効果は非常に高くこの薬が使われるようになって、早産にいたる患者さんが劇的に減少したと言われています。
優れた効果があるのですが、人によっては副作用を感じる方も少なくなく、特に頭痛や動悸を訴える方がいらっしゃいます。
この二つの副作用について対処法も含め、みていきたいと思います。
ウテメリンによる動悸や頭痛の詳細
ウテメリンは子宮の筋肉に作用し交感神経を刺激し副交感神経を抑制する事によりお腹の張りを抑えるという働きをするお薬です。
ウテメリンの服用により交感神経が刺激されると心拍が上昇してり血圧が上がり心悸亢進といって心臓がどきどきしたり、脈が速くなる「動悸」の症状が出る場合があります。
また、ウテメリンの作用により交感神経が優位になると肩~首~頭にかけての筋肉が緊張するため頭痛が起こりやすくなります。
この副作用は薬の飲み始めに現れる事が多く、20~30分程で治まる事も多く、2~3日すると身体が薬に順応して症状が落ち着いてくるので特に症状が強くなければ薬の服用を継続するのが一般的のようです。
ウテメリンによる動悸や頭痛の対処法
ウテナリンを服用後、心臓がドキドキするような時には先ず安静を保つようにしましょう。その時、心臓のある左側を下にして横になると楽になったという報告があります。
また、薬を食事のすぐ後に飲むようにすると副作用の出方が減少するようです。
ウテメリンの服用に伴い現れる副作用は本剤の使用を中止する事で症状がおさまります。服用中に副作用と思われる症状が現れた時には医師に相談して投薬回数や薬の量を調整してもらったり、副作用を抑える薬もありますので処方を検討してもらうのも良いでしょう。
内服薬は服用後、効き目がマックスになるタイミングがあります。それは副作用もマックスになるタイミングでもあるとも言えます。
点滴での治療ですと一定量が身体の中に投与されますので効果や副作用がマックスになる時点がありません。副作用の症状が強く辛い時には内服薬の検討と併せて点滴治療に変える事が可能かどうかを相談してみるという方法もあります。
まとめ
ウテナリンの副作用と対処法について書いていきましたが、辛い症状があるときにはすぐに医師に相談する事をお勧めします。
お腹の張りは赤ちゃんの重大なトラブルの場合があります。副作用が辛いからと自己判断で服用を止めてしまうと早産や流産につながる可能性もあります。
大切な赤ちゃんを守るためにもいつもと違う症状がある時には必ず医師に相談するようにしましょう。
ウテメリンの詳しい効果や副作用については以下をご覧ください。