お酒を飲み過ぎたり、ウィルスの感染などにより肝臓病を発症してしまうことがあります。また肝臓や胆管系の病気は食事やアルコール、肥満などとも関係して、脂肪分を多く含む食事ばかり摂取すると肝臓病の原因となります。
肝臓の機能が低下すると全身倦怠感や食欲不振、吐き気嘔吐など症状が現れます。胆石症の痛みは強いのでなるべく発症しないように食事や運動など生活習慣を改善することが大切です。
今回はウルソの効果や副作用について解説します。
効果
ウルソはウルソデオキシコール酸を有効成分とする肝・胆・消化機能改善剤の薬剤です。
主に胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患、慢性肝疾患における肝機能の改善、小腸切除後遺症,炎症性小腸疾患における消化不良、外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解、原発性胆汁性肝硬変やC型慢性肝疾患における肝機能の改善に用いられます。
有効成分が肝臓の血流を促し、肝細胞を保護し肝臓の機能を改善してくれます。また胆汁の分泌を促すことで胆汁のうっ滞を改善して胆石を溶かして消化吸収を促してくれます。
内服用量・用法は症状により異なります。
胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患、慢性肝疾患における肝機能の改善、小腸切除後遺症、炎症性小腸疾患:成人1回50mgを1日3回内服します。
外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解には、成人1日600mgを3回に分割して内服します。
原発性胆汁性肝硬変、C型慢性肝疾患における肝機能の改善には、1日600mgを3回に分割して内服しますが、増量する場合、1日の最大投与量は900mgとなります。
いずれの場合も年齢や症状により適宜調整します。
副作用
副作用は比較的少ないですが、消化器系を中心に副作用の症状が現れることがあります。
主な副作用は下痢、便秘、悪心、食欲不振、胸やけ、胃不快感、腹痛、腹部膨満感など現れることがあります。
その他、発疹、掻痒、蕁麻疹、紅斑などの皮膚症状やAST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、ビリルビン、γ-GTP上昇等肝機能値の上昇が見られることがあります。
全身倦怠感やめまいなどの症状にも注意するようにして下さい。
重篤な副作用として間質性肺炎が見られることがあります。
発熱、咳、息切れ、呼吸困難など症状が見られるた時は間質性肺炎の可能性があるので内服を中止して副腎皮質ホルモン剤を投与するなど医師の指示に従い適切な処置を受けるようにして下さい。
高齢者においては肝臓・腎臓など生理機能が低下している可能性があるので医師の指示に従い内服用量を確認するようにします。
完全胆道閉塞のある方、 劇症肝炎などの方は症状が悪化する恐れがあるため内服禁止となっています。
また、重篤な膵臓疾患や消化性潰瘍、胆管に胆石のある方なども症状が悪化する恐れがあるので慎重に内服するようにして下さい。
糖尿病の薬剤や制酸剤、脂質低下剤など薬剤の種類によっては薬の相互作用で副作用に繋がる恐れがあるため、併用薬がある場合は、医師に伝えるようにしましょう。
まとめ
ウルソは肝臓や胆道系に働きかける薬剤です。
肝機能値が低下したり肝臓病の原因にはアルコールやホルモンが関係していることがあります。胆石症などは脂肪分を多く含んだ食事が関係していることがあるので、食生活を見直しことが大切です。
肝臓は丈夫な臓器ですが、肝硬変から肝臓がんなど重大な病気に繋がりやすい臓器でもあるので定期的に健康診断を受けて肝機能値を把握しておくようにしましょう。