鼻水、くしゃみ、鼻づまりなどの症状が酷いと日常生活に支障をきたすことがあります。薬で症状を抑えることは可能ですが、鼻炎薬には眠くなる成分が入っていることがあります。
ベルエムピL錠は漢方成分が配合された薬で眠くならない鼻炎薬です。今回は、ベルエムピL錠の効果や副作用について解説します。
効果
ベルエムピL錠は慢性鼻炎や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に効果のある薬で、慢性扁桃炎やニキビにも効果を発揮します。
ベルエムピL錠は「万病回春(マンビョウカイシュン)」が基本となっている処方で、日本で漢方の専門医などによって工夫して調剤された「荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)」という薬です。
中等度以上の体力のある方の用いられ、頸部から頭部にかけての熱を発散させる働きがあるため、慢性鼻炎など鼻に炎症がある症状や炎症性のニキビに効果的とされています。
ベルエムピL錠には以下のような生薬が配合されています。
- 当帰(トウキ)
- 芍薬(シャクヤク)
- 川芎(センキュウ)
- 地黄(ジオウ)
- 黄連(オウレン)
- 黄ごん(オウゴン)
- 黄檗(オウバク)
- 山梔子(サンシシ)
- 連翹(レンギョウ)
- 荊芥(ケイガイ)
- 防風(ボウフウ)
- 薄荷(ハッカ)
- 枳実(キジツ)
- 甘草(カンゾウ)
- 百し(ビャクシ)
- 桔梗(キキョウ)
- 柴胡(サイコ)
17種類の生薬配合で抗炎症・抗殺菌作用、解熱鎮痛作用、血流を良くして痰や膿の排泄に働きかけるなどそれぞれの部位に生薬が作用して症状を緩和します。
副作用
自然由来の生薬を配合した漢方薬でも副作用の症状が起きることはあります。ベルエムピL錠の副作用として皮膚の痒みや発赤、発疹、食欲不振や胃部不快感などが見られることがあります。
また発熱やから咳、少しのことで息切れがするなどの間質性肺炎の症状や全身倦怠感や黄疸などの肝機能障害の症状が見られた時は内服を中止して医師の診察を受けるようにして下さい。
その他、治療中の方、妊娠中または妊娠している可能性のある方、胃腸虚弱で下痢をしやすい方は医師や薬剤師に相談してから内服するようにしましょう。
生薬の甘草が含まれているため他の漢方薬を併用している場合は、甘草の大量摂取により偽アルドステロン症を起こす恐れがあります。
浮腫みや血圧上昇、手足のしびれなど症状がある時は内服を中止して医師や薬剤師に相談するようにして下さい。
まとめ
ベルエムピL錠は生薬配合の鼻炎薬で眠くならないのが特徴です。漢方薬は効き目が穏やかなので徐々に効果が表われるでしょう。長期間内服しても症状が改善されないときは速やかに医師の診察を受けるようにして下さい。