非常に転移しやすく、進行も早いメラノーマ。皮膚にできる悪性腫瘍の一種です。
原因は未だに解明されていませんが、皮膚の組織にあるメラニン細胞という色素細胞が、紫外線を浴びたり、外部からの刺激を受けることで、異常にメラニンを生成してしまう状態になったことが原因ではないかと考えられています。また、死亡率も高く、非常に厄介な病気です。
さて、認知度のあまり高くないメラノーマですが、実は爪にもできることがあるんです。今回は、メラノーマが爪にできたときの症状と治療法についてご紹介します。
メラノーマが爪にできたときの症状
メラノーマは、日本語で悪性黒色腫と呼ばれるように黒っぽくなるものだと考えていただければなんとなく分かりやすいかと思います。
体の色々な部位にできることがありますが、特に注意していただきたいのは足の親指にできた場合です。
健康な爪は薄いピンク色をしていますが、爪に黒い縦線が入っていたり、爪の周辺の皮膚が黒くシミのようになってきたりしたら要注意です。
この変色が悪化していくと、爪全体が黒くなっていき、爪が変形したり、爪が縦に割れたりします。
また、メラノーマは非常に進行が早いため、短期間でどんどん広がっていくことも多いです。日ごろから自分の体をすみずみまでチェックしておくことが大切ですね。
メラノーマが爪にできたときの治療法
まずは、皮膚科に行って、ダーマスコピー検査を受けましょう。皮膚や爪にできたほくろを拡大して観察し、診断基準に沿って良性のものか、悪性のものかを区別する検査になります。
痛みもなく、手軽に行える検査なので、気になるほくろや爪の異変があったら皮膚科に相談するようにしましょう。
治療法としては、手術による切除が一般的です。メラノーマは進行が早く、再発したり、転移することも多いため、メラノーマの大きさより一回り大きく、皮膚を切除します。
しかし、メラノーマがすでに転移している場合は、手術だけでなく、抗がん剤治療が必要となります。手術が終わった後に他の部位に転移していたことが分かるケースも少なくありません。転移した臓器や部位によって、治療が変わることもあります。
まとめ
内出血や血豆と勘違いされやすく、放置してしまいがちな爪の異変ですが、メラノーマの可能性も十分にあります。
メラノーマは皮膚がんの中でも最も悪性度が高いと言われており、発症してからの死亡率も非常に高いです。早期発見を心がけ、日ごろから自分の体を見つめてみることが大切です。