
膀胱炎の初期の症状は、その特徴が比較的分かりやすいので、誰でも早いうちに対処出来るのではないでしょうか? 例えば…
- 1日10回近く、トイレへ行きたくなる
- 排尿の際に、ヒリヒリする痛みを感じる
- 排尿のあと、まだ尿が残っているような感じがある
- 血尿が混じることもある
- 尿が白っぽく濁って見える
以上のうち、2つ以上症状があれば、膀胱炎、または急性膀胱炎が懸念されるので、尿検査と共に受診されることをお勧めします。
では、女性に多いと言われる膀胱炎・急性膀胱炎について、妊娠中の方を対象にご説明しましょう。
目次
妊娠中の膀胱炎、原因は何?
主な原因を幾つか挙げてみましょう。
ホルモンバランス・自律神経の乱れ
妊婦の方は、ホルモンバランスや自律神経の乱れが起きやすい上、更に通常より免疫機能や体力も低下しているので、膀胱炎と限らず、腎盂炎やガンジタ炎などの細菌が繁殖しやすい状態です。
トイレを我慢する
妊娠中は、頻繁にトイレへ行きたくなりますが、行ってもそれほどでないことが多く、つい我慢しているうち、膀胱内に尿が溜まり、益々、雑菌の繁殖に機会を与えてしまいます。
おりものの量が多い
妊娠中は通常よりも、おりものの量が多くなっているので、菌が増えやすい状態が出来ています。
シャワーを浴びない
妊娠中の性交の際にシャワーを使わない場合も、細菌が雑菌が、尿道に入りやすく、膀胱炎の原因になります。
妊娠中の膀胱炎の症状は?
症状としては、一般の膀胱炎とほとんど同じで、トイレの回数が多くなり、残尿感が不快感を伴って付きまといます。排尿のヒリヒリする痛みから、血の混じった濁った尿へと進んでいきます。
安全な対処法は?薬は飲める?
妊娠中に膀胱炎になる方の数は決して、少なくありません。膀胱炎になると心配される方がいますが、膀胱炎そのものは、お腹の赤ちゃんに直接影響を与えることはありません。
妊娠中の薬の服用は、どうしても神経質になってしまいますが、膀胱炎の薬は、通常抗生物質ですが、医師の指示のもとでの服用は心配はありません。
しかし、どうしても抗生物質の服用をためらう方は、塗り薬や漢方薬と言う他の選択もありますから、掛かりつけの産婦人科で相談されるのが良いでしょう。
妊娠中の予防方法は?
主な予防法を幾つか挙げてみましょう。
トイレには頻繁に行く
トイレは、出る・出ないに関係なく、排尿感があればこまめに行くのが良いです。残尿感があっても、無理に出すことはありません。妊娠が終われば、普通の状態に戻れますから、力まずに自然体でいきましょう。
性器周辺を清潔に保つ
性行為の時ばかりではなく、常に外陰部周辺は、特に清潔を保つように気をつけましょう。
水分補給をしっかりする
1日の水分摂取量は、1.5-2リットルを目標にして下さい。きれいな排尿を促す役目があります。
最後に
妊娠中は長期にわたるので、妊婦の方は日頃調子の悪いところが徐々に現れてくることがあり、精神的にも大変です。膀胱炎ばかりでなく、どこか気になることがあれば、早めに解決して待ち望んでいた出産を無事迎えたいものですね。