
膀胱炎になると、排尿のたびに不快な痛みなどをこらえなければなりません。膀胱炎の原因は、ストレスなどによる免疫力の低下によって、細菌感染が引き起こされることが多く、原因菌の大半は大腸菌です。
そのため、膀胱炎の治療を進めるにあたり、抗生物質が処方されますが、その中にフロモックスという抗生物質があります。フロモックスにはどのような効果や副作用があるのでしょうか。費用と併せて紹介していきます。
抗生物質フロモックスとは
抗生物質のフロモックスとは成分をセフカペンピボキシル塩酸塩を中心としているセフェム系抗生物質です。
セフェム系抗生物質とは、ペニシリンと同じように古くから使用されている実績のある抗生物質です。フロモックスはセフェム系抗生物質でも、開発されたのが近年で、第3世代の抗生物質に当たります。
抗生物質の世代は単純に開発された時期によって分類されているので、細菌に対する効果も同じ世代で全く違うことがあります。
フロモックスの特徴は、耐性インフルエンザ菌や耐性肺炎球菌にも高い効果を示すことです。
フロモックスの主な効果は?
フロモックスはグラム陽性菌、グラム陰性菌、大腸菌などに非常に高い効果を発揮します。
フロモックスをインターネットで調べてみると、多くの場合は歯科治療で処方されることが多い抗生物質です。しかし、膀胱炎の多くは大腸菌が原因ですので、最適な抗生物質といえるでしょう。
働きは、細菌の細胞壁を合成させないように殺菌的に働きます。フロモックスが効いてくると、炎症を起こしている患部が快方に向かっていき、痛みが緩和されていきます。
熱があるときには解熱効果も発揮します。フロモックスは、このようにさまざまな働きのある抗生物質です。
フロモックスの副作用は?
フロモックスは比較的安全な抗生物質です。しかし、セフェム系抗生物質にアレルギー反応を起こしたことがある場合には処方されることはありません。
フロモックスを服用して表れやすい副作用は下痢です。フロモックスの殺菌効果によって腸内の細菌バランスが崩れることから下痢が引き起こされやすくなります。
便が柔らかくなる程度でしたら、とくに心配する必要はありませんが、ひどい下痢や血便などが見られる場合は、直ちに服用を中止して、かかりつけ医に相談しましょう。
また、人によってはセフェム系抗生物質によるアレルギーがなくても、似たような症状を引き起こすことがありますので、そのような場合もかかりつけ医に相談しましょう。
フロモックスの費用は?
フロモックスが処方される場合、大抵は7日間分を目安に処方されることが多くあります。その場合の費用は1,500円ほどが相場で健康保険が適用されますので、3割負担で500円前後が相場になります。
膀胱炎の場合、診断のときに受ける検査によって総合的な費用が変わってきますが、処方される薬は大きな違いはありません。
原因菌によって処方される抗生物質が変わる程度です。フロモックスの場合、他の抗生物質と比較しても高いわけでもありません。
最後に
膀胱炎の多くは、急性膀胱炎と呼ばれるものですので、しっかりと治療を進めていけば、問題ありませんが、慢性化しやすい病気でもあります。
その原因は、何度も膀胱炎にかかってしまったり、かなり無理をしてしまったり、適切に対応をしていなかったりすることです。
慢性化してしまった場合、完治まで年単位が必要になることも珍しくありませんので、膀胱炎になりやすいから、といって気楽に考えずにしっかりと治療をしていくようにしましょう。