ガングリオンとは手首の関節や手の甲側、指の付け根などに出来る腫瘤の事を言います。ガングリオンは袋状でその中にはゼリー状の粘液が入っており柔らかいものもあれば、硬いものもあり様々です。
結節腫とも呼ばれほとんどが良性の物ですが、なぜこのような腫瘤ができるのか原因について調べてみましょう。
ガングリオンの原因一覧
ガングリオンは小児から高齢者まで幅広く発症しますが、比較すると男性よりも女性に多く、特に若い女性に発症する確率が高くなっています。手にできやすい傾向がありますが、必ずしもというわけではなく足など手以外の場所にも出来る事があります。
なぜガングリオンができるのか原因ははっきりとわかっていないのが現状ですが、いくつかの説があります。
1.手の使いすぎ
手を良く使う人に出来る事が多いため手の使い過ぎが原因の1つとも考えられています。
関節を動かすと靭帯周辺の細胞に刺激を与えてしまいます。そして関節の負担が過度になると関節の動きをスムーズにする役割である関節液が濃縮・蓄積してゼリー状にたまりガングリオンになると言われています。
2.ぶつけた
手などを何かにぶつけた時、衝撃からその部分を守ろうとする防衛機能が働き、それによりクッション材としてガングリオンを形成すると考えられています。
3.精神的ストレス
精神的ストレスがかかると身体は緊張状態になり、それが続くと血管が収縮し血行が悪くなります。そうなると身体の中の老廃物が体外に排出されなくなり、それがたまりガングリオンとして発症する事があるようです。
ガングリオンの治療法一覧
もしガングリオンと思われる症状が現れたら整形外科を受診します。整形外科は関節や腱の異常を診る専門医がいますので、それがガングリオンなのかどうかについて正確な診断をしてもらえます。
ガングリオンの治療法としては3つ挙げられます。
1.経過観察
ガングリオンは良性の腫瘍であり自然治癒していく可能性があるため、痛み、腫れ、強い違和感などの症状がなければ経過観察と言われる事も少なくありません。
2.保存療法
保存療法には注射器で腫瘤の中身を吸引する方法と、直接腫瘤を押しつぶす方法があります
3.手術
部分麻酔により皮膚を切り開き腫瘤を取り除いてしまう方法です。手術は腫瘤の周辺の神経や血管を傷つけるリスクがありますので医師からの説明を聞き理解する事が重要です。
まとめ
ガングリオンには上で紹介したような治療法がありますが、一般的に痛みなどの症状が出ていない場合は無治療となる事もあります。
これはガングリオンの予後が良く、自然治癒する事も多く、腫瘤そのものが良性であるためリスクを冒して無理に手術をする必要はないという考え方からきています。
ガングリオンかもしれないという症状がある場合、まずは病院を受診して医師と治療についてよく相談するようにしましょう。