黄砂と聞くと中国を思い浮かべる方も多いかと思います。黄砂は、中国や東アジア地域の砂漠で巻き上げられた砂が飛んでくる現象のことを言います。ここでは、中国から来る黄砂の原因や影響について解説していきたいと思います。
黄砂とは
動画のようなニュース番組で目にしたこともあるという方も多いかと思いますが、黄砂が街を襲うと日常生活もままなりません。(動画は、「黄砂が北京を襲ったときのニュース」になります。)
黄砂の原因
さて、冒頭でも書いた通り、砂漠の砂が巻き上げられることで黄砂が発生します。そして、それに一役買っているのが、中国の砂漠化だと言われています。
ある調査によると中国には、現在、日本の国土の約11倍の砂漠地帯があり、それらの地域も徐々に拡大しているそうです。
そして、この砂漠化の原因には、過伐採や過放牧などの人為的なものから、地球温暖化による干ばつや気候変動など、様々な原因が挙げられます。
過伐採や過放牧と聞くと「発生国が悪いのでは?」と思うかもしれませんが、地球温暖化という大きな枠組みで考えると「日本や韓国などの被害を受けている国に責任はない」と言うのは難しいかもしれませんね。
黄砂の影響
黄砂の影響には、身近なものだと健康被害がありますし、人間以外への物理的な被害も考えられます。
健康被害
鼻や口から黄砂が体内に侵入することで、喘息やアレルギー性鼻炎といった呼吸器疾患・呼吸器感染症を発症することがあります。他にも、目から侵入することで、結膜炎などの症状を引き起こすこともあります。
また、黄砂に付着している物質によっては、鼻や肺などで炎症を起こしたり、発熱や皮膚の痒みといった症状が出ることもあります。(これらは黄砂自体ではなく、付着した物質の影響です。)
さらに、現在でも研究段階なので、正確なことは言えませんが、体内に入り込んだ黄砂が心臓や脳に影響を与えるということもあるようです。
物理的な被害
物理的な被害としては、まず、飛んできた砂によって、洗濯物や車、窓などが汚れてしまうということが挙げられます。
また、砂の量が多いと視界が悪くなるので、飛行機が飛ばなくなったり、車が運転しづらかったり、目を開けて歩けなかったりといったことが起こりますし、それが事故の原因になることもあります。
他にも、農作物が成長不良を起こしたり、電子機器の内部に砂が入り込んで機能しなくなったり、電線が切れて停電が起きたりと様々な被害が考えられます。
まとめ
記事の後半部分でも見てきたように黄砂は、私たちの生活にかなりの影響を与えます。ですので、「気象庁の黄砂情報」などを見て、黄砂の飛散量が多い場合には、しっかりと対策を取るようにしてください。