黄色と黒のシマシマ。ブーンという大きな羽音。ごろっとした大きな体。夏を前に現れるスズメバチ。ミツバチと聞くとなんだかかわいらしい気がするけれど、スズメバチってなんだか怖いイメージはありませんか?そんなスズメバチが家に巣を作っていたら…。果たして自分で駆除できるのでしょうか?
スズメバチってどんな生き物?
そもそもスズメバチは、真社会性と呼ばれる高度な社会を形成して、巣を作って群れで生活しています。1つの巣にいるハチの数は時期や種により異なるものの、多いと数百匹に達します。そのほとんどが働きバチです。
そして、厄介なことに働きバチは強力な毒をもっています。巣に外敵が近づくと、たくさんの働きバチが一斉に攻撃してきます。
毒に対してアナフィラキシーショックと呼ばれるアレルギーを引き起こすと死に至ることすらあります。スズメバチの巣には絶対に注意が必要であり、むやみに触ってはいけません。
スズメバチの巣を自分で駆除できるか?
見るからに巨大な巣で複数のハチが飛び交っている…。そんなスズメバチの巣を自分で駆除するのは危険すぎます。防護服でもない限り、業者に依頼するのがおすすめです。
もし季節が秋ならば自分で駆除できる巣はないといっても過言ではありません。逆に、もし季節が春ならば、自分でスズメバチの巣を駆除できることがあります。それは、まだ女王バチしか成虫がいない「初期巣」の場合です。
初期巣とは
ミツバチと異なり、スズメバチの働きバチは冬を越すことができません。スズメバチの女王は春になるとたった1匹で、1から巣を作り始めるのです。この時の巣はトックリ状なのが特徴で、巣の形成から約1ヶ月間は、女王が1匹で卵や幼虫の世話をしています。
初期巣の駆除方法
初期巣を除去するときは、まず本当に働きバチがいないかを確認する必要があります。攻撃性の高い働きバチが複数いる場合は、駆除の危険が倍増するからです。巣を観察して、1匹しかハチがいないようであれば、女王しかいないと見て問題ありません。
次に巣を破壊する前に、女王バチを殺虫剤でしとめます。巣だけを破壊しても女王が近くで別の巣を作り始めることがあるためです。
女王が巣に戻っていることを確認して、市販のスズメバチ用の殺虫剤を吹きかけましょう。女王の死を確認した後、巣を破壊すれば駆除完了です。
まとめ
スズメバチは大変危険な昆虫なのでむやみに手を出すことはやめておきましょう。昆虫に詳しくないのであれば、役所に相談にすることがおすすめです。そのうえで初期巣であれば自分で駆除し、そうでなければ業者に依頼するのが適切な対応といえるでしょう。