昨年には、大量発生したマイマイガが原因で「電車が遅延した」とか「サッカーの試合時間が変更になった」とったニュースがありましたね。
ときに予想外の事態を引き起こす毛虫の大量発生ですが、その原因にはどんなものがあるのでしょうか?また、駆除するにはどうするのが良いのでしょうか?
今回は、しばしば大量発生が観測されているマイマイガに焦点を当てて解説していきたいと思います。
目次
マイマイガとは
マイマイガは、ドクガ科に属する蛾の1種です。森林害虫としても知られているように非常に食欲が旺盛なのが特徴です。
また、ドクガ科に属していることからも分かるように、幼虫には毒があり、刺されるとかぶれやかゆみといった症状を引き起こすことがあります。
約10年周期で大量発生することが確認されていて、一度発生すると2〜3年は収まらないと言われています。
現代の科学では、大量発生する原因については詳しく解明されていませんが、ハチや鳥、ウイルスなどといった天敵が減るために数が増えるのではないかと考えられています。
過去の大量発生の事例は?
2000年代以降でマイマイガの大量発生が見られた都道府県には、
- 2003年 北海道
- 2009年 岩手県
- 2013年 奈良県・大阪府
- 2014年 長野県・山形県・岩手県・滋賀県
- 2015年 長野県・岐阜県・香川県・徳島県
などがあり、今年も大量発生するのではないかと懸念されています。
2016年の発生状況は?
2016年5月2日現在ですと、岐阜県では4月中旬より大量発生が確認されているようです。また、これ以外の地域でも、昨年大量発生が確認されている地域では、今年も大量発生する可能性があるので注意が必要です。
駆除方法や注意点は?
さて、そんなマイマイガをはじめとする毛虫ですが、身近で見かけたら、どのように駆除するのが良いのでしょうか?
箒やちりとりを使う
まず、大前提として素手では触らないようにしてください。素手で触ってしまうと皮膚にかぶれやかゆみが生じる原因となります。ですので、もし見かけた場合には、箒やちりとりを使って、間接的に駆除するようにしましょう。
毒針毛固着剤を使う
毛虫の毛は抜けて飛散してしまうこともあるので、画像のような「毒針毛固着剤」のようなスプレーを使うのがおすすめです。
熱湯をかける
殺虫剤が手元にない場合には、熱湯をかけるようにしましょう。そうすることで、毛虫の毒を構成しているタンパク質の性質上、無毒化することができます。(やけどには十分に注意してください。)
3つを組み合わせると効果的!
- 毒針毛固着剤で毛が飛ばないようにする
- 瓶などの容器に毛虫を入れる(肌につかないように注意!)
- 熱湯を注ぎ込む
- 蓋をして処分する
これが一番ベストな方法ではないかと思います。他にも、もし、手元に殺虫剤がある場合には、それを使うのもアリです。
刺されたときの応急処置!
もし、毛虫に刺されてしまったら、
- ガムテープなどで毛を取り除く
- 刺された部分を流水で洗い流す
- アイスノンなどで冷やす
- 虫刺され用の軟膏を塗る
といった方法で手当するようにしてください。
以上の1〜4の応急処置を行っても、症状がひどいままの場合には、皮膚科を受診し、軟膏を処方してもらうようにしましょう。
また、毛虫に刺されたときにおすすめの薬については、下記の記事の中でも詳しく紹介しています。
まとめ
今回は、毛虫が大量発生する原因と駆除方法について見てきました。マイマイガの場合、幼虫だけでなく、成虫が大量発生することもあります。
空を飛んでいるものを捕まえるよりも、地面を這っているものを捕まえる方が幾分やりやすいかと思いますので、できるだけ幼虫の内に駆除するようにしましょう。