ホコリ、ダニ、ペットの毛などのハウスダストや花粉などはアレルギーの原因となります。アレルギー症状では皮膚の痒みや鼻水、鼻づまりというようなアレルギー性鼻炎が主な症状となりますが、症状がひどいと日常生活に影響を及ぼすことがあります。
つらいアレルギー症状は我慢せず、薬剤で症状を緩和することができます。
今回はエバステルの効果や副作用について解説します。
効果
エバステルはエバスチンを有効成分とする持続性選択H1受容体拮抗剤の薬剤です。
主に蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚瘙痒症、アレルギー性鼻炎に効果を発揮します。
アレルギー症状にはヒスタミンと呼ばれる体内物質が関係していて、免疫細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出され、神経受容体と結合することでアレルギー症状が発症します。
エバステルは有効成分がヒスタミン受容体を抑えることで症状を緩和して皮膚の痒みやアレルギー性鼻炎などの症状を緩和します。
成人に対しては、1回5~10mgを1日1回内服しますが、年齢・症状により適宜増減します。
副作用
エバステルは第2世代の抗ヒスタミン薬なので副作用が比較的出にくい薬剤です。
主な副作用は眠気、口渇、倦怠感、胃部不快感など見られることがあります。
その他、発疹、浮腫、蕁麻疹などの過敏症、動悸、血圧上昇、頭痛、めまい、嘔気・嘔吐、腹痛、鼻・口腔内乾燥、下痢、舌炎というような症状が現れることもあります。
また、AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、γ-GTPの上昇など肝機能値の異常、排尿障害なども副作用として見られるので肝機能値や体の状態に注意するようにしましょう。
重大な副作用としてショック、アナフィラキシーが見られることがあります。
内服直後に、血圧低下、呼吸困難、喉頭浮腫等の症状が見られた時は内服を中止して直ちに医師による適切な処置を受けるようにして下さい。
高齢者の方が内服する場合は、肝・腎機能など生理機能が低下している可能性があるので、1日1回5mgから内服するなど状態を観察しながら適宜、薬剤の量の調整するようにします。
眠気が出現しにくい薬剤ですが、稀に眠気が出ることがあるのでエバステルを内服している場合は、機械操作や車の運転などには注意するようにして下さい。
エリスロマイシン、イトラコナゾール、リファンピシンなどと併用すると薬剤の血中濃度が増減することがあるので、併用薬がある場合は医師に伝えるようにしましょう。
眠気について
上記のように、エバステルの副作用の一つとして眠気もあります。とはいっても、エバステルの副作用の発生頻度は少なく、2%未満となっています。
つまり、エバステルによる眠けをご心配の場合、絶対とは言い切れませんが、それほど心配しなくても良いです。
まとめ
エバステルはアレルギー症状を緩和してくれる薬剤です。
アレルギーの原因は花粉、ダニやホコリなど生活環境が影響していることがあります。アレルゲンとなる物質が体内に多く入り込まないようにマスクや眼鏡、こまめな掃除などで対策しましょう。
また、免疫力が低下するとアレルギー症状が悪化しやすいため規則正しい生活や栄養バランスの摂れた食事で免疫力を高めておくことも大切です。