人間だけではなく、猫や犬がかかってしまうこともある尿路結石。人間なら、ある程度、自分の症状を伝えることができますが動物だとそうはいかないもの…。
そこで、今回は、猫や犬の尿路結石の原因や治療法などを解説していきたいと思います。
猫の尿路結石について
まずは、猫の尿路結石について見ていきましょう。
主な原因は?
- 尿道よりも上にある組織でできた腎結石や膀胱結石などが尿道に流れてくる。
- 生まれつき尿管が細く、通常では自然排出できる結石でも詰まってしまう。
- 偏った食事のせいで、尿が酸性やアルカリ性になっている。
主な症状は?
- 尿が少ない(ポタポタと流れる程度)
- 通常の排尿姿勢でも尿が出ない
- 腎臓の機能が低下する高窒素血症を患っている
- 血中の老廃物の濃度が高まってしまう尿毒症を患っている
主な治療法は?
- 手術療法…尿道内に詰まっている結石を膀胱まで押し戻し、そこから取り出す方法。
- 食餌療法…酸性やアルカリ性といった尿の性質の偏りを食事によって治す方法。
治療にかかる費用や期間は?
手術療法の場合、入院期間は1週間程とされています。入院費が約2,000円/1日、検査や薬などの治療にかかる費用が約6,000円/1日とされています。ただし、病院によって差がありますので、受診前に確認しておくといいかもしれません。
おすすめの餌やおやつ、キャットフードは?
ここでは、食餌療法や予防、再発防止におすすめの餌やおやつ、キャットフードを紹介します。
①プリスクリプション・ダイエット c/d
②ナチュラルバランス
③ナチュラルチョイス
*猫によっては、好き嫌いがあるので、食べてくれないものもあるかもしれません。また、獣医師から勧められているものがあれば、そちらを優先してください。
犬の尿路結石について
続いて、犬の尿路結石について見ていきましょう。
主な原因は?
- 尿路が細菌に感染する
- 偏った食事を続けている
- 尿のpHが酸性やアルカリ性などに偏っている
- 水分の摂取量が少ない
- 排尿を長時間我慢する
主な症状は?
- トイレに行く回数が増える
- 排尿に時間がかかったり、必要以上に力んだりしている
- お腹を触られると嫌がる
- 食欲不振・嘔吐が見られる
- 我慢できずにいつもと違う場所で排尿する
- 血尿が見られる
主な治療法は?
- 手術療法…結石が大きく尿で洗い流すことができない場合は外科手術が行われます。
- 食餌療法…酸性やアルカリ性といった尿の性質の偏りを食事で治す方法。
治療にかかる費用や期間は?
症状の進行具合にもよりますが、外科手術が必要な場合、入院期間は一般的に3〜5日程とされています。入院費は、約6,000円/1日、その他、診察料が約1,000円、手術費が60,000〜100,000円程度、レントゲンや血液検査、エコー検査などを行った場合は、その費用も負担となります。
全てを合算すると、90,000〜150,000円程の費用が必要となります。ただし、病院によって大分差があるかもしれません。気になる方は、受診前に確認しておくようにしましょう。
おすすめの餌やおやつ、キャットフードは?
ここでは、食餌療法や予防、再発防止におすすめの餌やおやつ、キャットフードを紹介します。
①ケーナインヘルス
②ロイヤルカナン 犬用 pHコントロール
③ヒルズ プリスクリプションダイエット c/d
*犬によっては、好き嫌いがあるので、食べてくれないものもあるかもしれません。また、獣医師から勧められているものがあれば、そちらを優先してください。
まとめ
今回は、猫や犬の尿路結石の原因や治療法などを解説してきました。大事な家族の一員だからこそ、苦しんでいる姿を見るのは辛いですよね。
上記で紹介した症状などに気を配りつつ、少しでも「尿路結石かな…?」と思ったら、獣医師に相談するようにしてください。