「夏風邪は治りにくい」ということは、よく言われていることです。夏風邪を引いてしまうと、お腹の調子が悪くなったり、咳が酷く喉も痛むなど、体力を奪われやすい症状に見舞われます。今回は、夏風邪が長引く理由と治し方について紹介していきます。
目次
夏風邪が長引く理由は?
まずは、夏風邪が長引く理由から見ていきましょう。
ウイルスの違いから
「風邪の特効薬を開発できればノーベル賞をもらえる」といった話を聞いたことがありますか?
風邪の原因となるウイルスは、実に200種類以上存在しており、いずれも性質や特徴が異なります。これが風邪の特効薬を開発できない大きな理由となっています。
そして、冬の風邪と夏の風邪では、原因となっているウイルスの性格が違います。
冬の風邪ウイルスは乾燥した場所を好む傾向があるため、湿度を保つなどの対処が有効ですが、夏の風邪ウイルスは高温多湿の場所を好むため、冬と同じ対応では逆に長引いてしまうことになります。
また、夏風邪のウイルスには、手足口病などの原因となるウイルスが存在しているため、お腹の調子を崩しやすく、喉などにも症状が表れます。
症状は軽いものの、感染力が強いウイルスもいるので、夏風邪を引いたときは、冬の時期よりも注意が必要です。
夏の暑さから
暑さで夏バテになりやすく、疲れが取れにくくなることから免疫力が低下しがちなことも、夏風邪を長引かせる要因になっています。
屋外と屋内の気温差から
屋外と屋内ではクーラーなどによって気温差が大きくなることで、自律神経が弱ってしまい、体調を崩しやすくなっています。
夏風邪を効果的に治すには?
夏風邪の治し方は冬と同じようにしてはいけないと言いましたが、どのような対応が良いのでしょうか。
手洗い・うがいをする
まずは、しっかりと手洗いやうがいをすることです。ウイルスの感染などを予防するにも効果的ですが、体に付着したウイルスを洗い流すことで、夏風邪の症状を抑えることができます。
温めのお湯に浸かる
熱が高くないならば、温めのお湯にゆっくりと浸かって、新陳代謝を上げることも免疫力を回復させるために効果的です。
梅干しを食べる
夏バテなどで食欲が無いときは、梅干しを口にすると効果的です。昔ながらの夏バテ対策方法ですが、梅干しには疲労回復に有効なクエン酸が含まれていますし、殺菌効果もあるので体調を整えるにはもってこいの食材です。
また、食欲増進効果もありますので、夏風邪ウイルスを退治するための体力をつけるのにお勧めです。
下痢止めは使わない
夏風邪で下痢の症状があるときは、下痢止め薬を使用するのは控えるようにしましょう。
夏風邪の下痢はウイルスを体外へ排出させるためのものですから、下痢止め薬を服用するとかえって夏風邪が長引いてしまうことがあります。
こまめに水分を補給する
必ず水分補給をこまめに行なうようにしましょう。夏は大量に汗をかきやすいので、その分、体内から水分が失われています。
水分が不足してしまうと、ウイルスを体外へ排出させることが難しくなります。後は、しっかりと睡眠をとって休むことが重要です。
まとめ
ここで紹介した対応を行っても、夏風邪の症状が治らない場合は、別の病気の可能性もありますので、医療機関で相談するようにしましょう。