ぎっくり腰やヘルニアは腰痛としてよく聞くワードですよね。そのため混同しやすいのですが、この二つは全く違う病気です。勘違いをしてしまい、対処法を間違ってしまうと大変ですので、ここでは、ぎっくり腰とヘルニアの違いについてまとめていきたいと思います。
ぎっくり腰とは
ぎっくり腰とは、慢性的な筋肉疲労の積み重ねや老化などが原因により、ふとした動作や負荷のかかり方が発端となって、関節の捻挫や筋肉が損傷して炎症を起こし痛みが出る状態です。
正式名称は「急性腰痛症」と言います。発生時期は、寒い時期や季節の変わり目に多いと言われています。
ぎっくり腰になってすぐは、その痛みからその場に座り込んでしまい、立てなくなってしまう人もいます。身近によく聞くぎっくり腰ですが、なった人にしか分からない辛さがあるようです。
ヘルニアとは
腰痛の原因となる椎間板ヘルニアとは、腰椎の中にある髄核という物質が外にはみ出してしまい、神経を圧迫して痛みを発生させている状態です。
ぎっくり腰との違いは、神経症状があることです。ぎっくり腰は、筋肉の損傷のため腰痛が主な症状ですが、ヘルニアの場合は神経を圧迫している状態ですので、腰痛の他にも痺れなどの症状がみられます。
2つの痛み方に違いはあるのか?
ぎっくり腰もヘルニアも、おもな症状は腰痛です。その痛み方も似ていて、なかなか区別がつきにくいようです。
また、違う病態とはいえ、併発したり、ぎっくり腰からヘルニアになったりすることもありますので、自己判断だけでは危険です。しかし、判別がつかないまま放置するのもよくないので、痛み方以外の違いについて説明していきます。
まず、ぎっくり腰の場合、当初の激痛は3日ほどすればおさまってきます。ですので、痛みがなかなか軽快しない場合は、ヘルニアを疑うことができます。
また、ぎっくり腰の痛みは腰回りに限局されます。しかし、ヘルニアの場合は神経を圧迫しているため、臀部や足などにも痛みが出ることがあり、重症の場合は、足の麻痺や痺れなどが出ることもあります。
まとめ
ぎっくり腰もヘルニアも急な腰痛という点ではどちらも同じような症状です。きちんと検査をしないと正しい診断ができない病気ですので、特に痛みが長引く場合にはヘルニアの可能性が高く、ヘルニアは放置しておくと麻痺などが残ることもあるため、早めに医療機関を受診しましょう。