心筋梗塞を発症すると、突然胸の痛みに襲われ、難なく命を取り留めるということがほとんどです。そして、助かったとしても後遺症や合併症を引き起こすこともあります。今回は、心筋梗塞予後の仕事や生活への影響について解説していきます。
心筋梗塞の後遺症
心筋梗塞では、心筋が壊死してしまうので、心臓の働きが弱くなってしまいます。これにより、不整脈や心不全、狭心症などの後遺症を発症することがあります。
また、上記に挙げたような後遺症がひどい場合には、心筋梗塞を再発してしまう危険性もあります。
日常生活における影響
日常生活では、基本的に、それまでとは食事が大きく変化することになります。心筋梗塞は生活習慣病とされているので、食生活の改善指導を受けることになるからです。
とくに脂っこいものを好んで食べていた人は、その量を大きく制限されることになりますし、タバコを愛好していた人は禁煙が必須となります。
脂っこいものは過剰に摂取すると、動脈硬化や肥満の原因となり、心筋梗塞を起こしやすい体内環境になりますし、タバコは血管収縮作用があるため、心臓への負担が大きなものとなってしまうからです。
心機能を高めるためのリハビリを受けることになりますが、1ヶ月以上は医師の指示のもとで行なうことになります。
仕事における影響
仕事においても、それまでと同様に活躍することは難しくなります。心筋梗塞の手術を受けた半数以上の人が転職や退職を余儀なくされています。心筋梗塞にはストレス管理も非常に重要なウェイトを占めるからです。
ストレスが過大な状況になると、緊張状態が続くために、呼吸数や心拍数が上がった状態のままとなってしまいます。そのため、比較的ストレスがかかりにくい仕事を選ぶ必要に迫られることになります。
また、心筋梗塞になりやすい性格として、競争が大好き、ガンガン仕事をしていくタイプがあります。そのような性格の人は、血圧が上がりやすい傾向があるため、ゆったりと仕事ができる環境へと身を移す必要性があるのです。
最後に
心筋梗塞が引き起こされた場合、糖尿病や高血圧症など他の病気になっていることもあります。
生活習慣病に分類されているのは、心臓病だけではないからです。そのため、食生活改善指導や生活改善指導が、医師によって行なわれることになります。
健康的に過ごしていくことができる反面、バリバリと前線で仕事をしてきた人にとっては、物足りない生活になっていくでしょう。
また、心機能が低下した状態に体が慣れてしまうことで、油断が生じてしまい、乱れた食生活をすることで、心筋梗塞の再発のリスクを高めているという声もあります。
心筋梗塞予後は、食生活や生活習慣をしっかりと改善していき、再発のリスクを減らしていくようにしましょう。