マイコプラズマ肺炎はマイコプラズマと呼ばれる微生物が肺に感染して起こる肺炎をさします。しつこく続く咳と熱が特徴ですが、他の肺炎と違い聴診器で呼吸音を聞いても異常な音が聞かれないため診断しづらく、わかりにくい肺炎です。
ほとんどの場合は外来での通院治療で治癒しますが、抗生物質に耐性ができて薬が効きにくいマイコプラズマ肺炎もあるため注意が必要な病気です。ここでは、マイコプラズマ肺炎の症状をチェックする方法を紹介していきます。
肺炎とマイコプラズマ肺炎
普段よく耳にする肺炎は気管支や肺胞が傷害されるので聴診器で聞くとゼロゼロという痰が絡むような音が聞こえるため診断がつきやすいです。
一方、マイコプラズマ肺炎は違う組織で炎症がおきるため肺炎の特徴的なゼロゼロとした音が聞こえません。経過が長引くと炎症がやがて気管支や肺胞へと広がり痰の絡んだような音が聞こえるようになります。
チェックする方法は?
重症化する前に、また、周りへの感染を防ぐためにも自分でチェックすべき点などはどういったところでしょうか?
発症した初期の段階では、軽い発熱、全身の倦怠感、頭痛が起こります。そのあとに咳がでてきて風邪とよく似た症状です。
そのまま病状が進むと…
- 夜間に出る咳と熱
- しつこくて乾いた感じの咳が続く(3~4週間くらい)
- 乾いた咳が湿った咳にかわっていく
- 高熱と微熱を繰り返す
- 子供の場合は鼻水などの症状もでる事が多い
- 胸の痛みや倦怠感が出る事もある
といった症状が出るようになっていきます。
一見、風邪と見分けがつかないのも無理のない症状ではありますが、風邪とは明らかに違った「コンコン」という咳がかなりの期間続き、やがて「ゴホゴホ」という湿った感じの咳に変わっていくので目安にすると良いでしょう。
咳は長い人だと1ヶ月以上続く事もあるので、何より辛いですのでおかしいと思ったらマイコプラズマ肺炎を意識してみるといいかもしれません。
まとめ
肺炎といってもほとんどの場合重症化することなく、治っていきます。免疫力のある場合は軽い熱が出て、咳がなんだか続くなぁというくらいで、いつの間にか自然治癒する事もあるようです。
ただ、感染力自体はそれほど強くはないのですが、潜伏期間が長いことや飛沫感染・接触感染によって感染する可能性があり、何より気付きにくい病気ですので集団生活の中では注意が必要です。
また、喘息などの基礎疾患がある人はそちらの方が悪化する事もありますので、放っておかずに病院への受診で適切な治療を受けるようにしましょう。