おたふく風邪はムンプスウイルスと呼ばれる非常に感染力が強いウイルスによって引き起こされる病気です。主に耳の下から下顎にかけて腫れ上がる症状が特徴的で、治療を進めていく場合は、解熱剤や鎮痛剤の服用が中心となります。
おたふく風邪は12歳以下の子供が罹りやすいので、市販薬で解熱鎮痛剤を探す場合は、どの鎮痛剤や解熱剤でも大丈夫というわけではなく、またウイルス性の病気のため、成分には注意が必要です。
今回は、おたふく風邪におすすめの市販薬に関する情報をまとめてみました。
目次
おたふく風邪のときにはアスピリンは厳禁
おたふく風邪などのウイルス性の病気の場合、子供に対してアスピリン系の薬を使用すると、らい病などの別の病気を引き起こすリスクが高まるので、絶対に使用するのは止めましょう。
また、イブプロフェンなどの成分は解熱鎮痛効果が高いものの、市販薬では成人向けのものしか販売されていないので、子供に対しての使用は処方薬以外ではしてはいけません。
お勧めの解熱鎮痛剤はアセトアミノフェンが配合されている薬です。
おすすめ市販薬一覧
それでは、おすすめ市販薬を一覧にして見ていきましょう。
小児用 バファリンC
バファリンといえば、非常に強い効果がある薬というイメージがあるかもしれません。実際に通常のバファリンは大人向けの成分が中心となっているので、15歳以下の子供にはお勧めできないこともあります。
その点、小児用バファリンはアセトアミノフェン製剤が中心となっているので、3歳以上の子供から服用することができます。
年齢によって服用できる量が決まっているので、しっかりと付属の説明書を読んで服用させてあげましょう。
その他の小児用バファリンに関する情報はこちらの記事をご覧ください。
キッズバファリンシロップS
生後3ヶ月以上7歳未満の子供を対象とした飲み薬となっています。有効成分はアセトアミノフェン以外は配合されていないため、不必要な成分に対して不安に思っている人でも安心できるでしょう。
7歳以上の子供には別の薬を服用させることをお勧めします。効果が低く、無意味になってしまう可能性があるからです。
また、キッズバファリンシロップSについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
ムヒのこども解熱鎮痛顆粒
この薬も有効成分はアセトアミノフェンのみとなっている薬です。また、小さな子供でも飲みやすいよう顆粒になっているのが特徴です。
さらにイチゴ味をつけているので、薬を飲みたがらない子供には向いている薬かも知れません。対象年齢は1歳から11歳未満となっているので、年齢に合わせて服用させてあげましょう。
また、ムヒのこども解熱鎮痛顆粒については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
ノーシンピュア
ノーシンシリーズといえば、頭痛薬として有名です。ノーシンシリーズも基本的に15歳以上から服用するものが多くありますが、小中学生向けの商品も販売されています。
それが小中学生用ノーシンピュアです。7歳以上の子供に服用させることができる市販薬です。有効成分はアセトアミノフェンとなっているので、解熱鎮痛剤として服用させることができます。
また、ノーシンピュアについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
他の成分では?
また、アセトアミノフェン以外でもおたふく風邪に効果のある成分があります。ここでは、それらについても詳しく紹介しておきます。
アスピリン
アスピリンは解熱や鎮痛、抗炎症成分でいろいろな痛みに幅広く使えます。人によって胃腸障害の副作用が見られますが、胃薬や胃腸薬を併用することで軽減されます。
鎮痛解熱剤で喘息を起こしたことのある人は飲まないでください。アレルギー体質の人も注意が必要です。
また、15歳未満の人は飲めないものもあるので、子供さんには注意書きをよく読んでから飲ませるようにしてください。
アセトアミノフェンが含まれる市販薬には、以下のようなものがあります。また、() 内の記事ではそれぞれのお薬の詳しい情報を紹介しています。
- バファリンA(バファリンAの効果・副作用)
- バファリンプレミアム(バファリンプレミアムの効果・副作用)
- バイエルアスピリン
- エキセドリンA錠
- ケロリン(ケロリンの効果・副作用)
イブプロフェン
医療用成分なので比較的強い鎮痛解熱の効果があります。抗炎症作用も高く、他の成分より早く効きます。副作用は発疹やかゆみ、喘息などです。もともと喘息がある人は注意してください。
イブプロフェンが含まれる市販薬には、以下のようなものがあります。また、()内から詳しいお薬の情報をご覧いただけます。
- イブA錠(イブA錠の効果・副作用)
- バファリンプレミアム
- フェリア(フェリアの効果・副作用)
- リングルアイビー(リングルアイビーの効果・副作用)
ロキソプロフェンナトリウム
スイッチOTCと呼ばれる市販薬で、医療用医薬品と同様の効果があります。消化管から速やかに吸収され優れた鎮痛、解熱、抗炎症作用が期待されます。
副作用も少なくなっていますが注意書きにあるように妊娠中、高齢者、15歳未満の人は飲まないでください。また、ロキソプロフェンナトリウムが含まれた市販薬には、ロキソニンSなどがあります。
最後に
いかがでしょうか。子供向けの解熱鎮痛剤をまとめて見ました。年齢に合わせて効果的とされている用量が定められているので、多すぎても少なすぎても効果は期待できません。
子供の年齢に合わせて最適な薬を選んであげるようにしましょう。不安が残る場合は、病院で処方薬をもらう方法もあります。
特にアセトアミノフェンよりも効果のあるイブプロフェンは処方薬以外で子供向けの成分はありません。市販薬で効果が見られない場合の方法として選択肢に入れておくのもいいのではないでしょうか。