頭痛は誰でも感じたことがある、日常的によく見られる病気です。しかしながら、あまりにも良くある症状のために、そのままガマンしてしまう人も多いのではないでしょうか?
なるべく痛み止めは飲みたくないと思っている人のために、今回は偏頭痛に効果が期待できる漢方薬について調べてみました。
頭痛の種類
日本の頭痛持ちと言われる人は、約3,000万人とも言われています。あまりに身近な病気であるためか頭痛をそれほど重く見ていない人もいます。
頭痛には様々なタイプがあり、日常生活の中で慢性的に起こる偏頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などいわゆる慢性頭痛(一次性頭痛)と呼ばれているものと、重篤な病気の一例として現れる頭痛(二次性頭痛)があります。二次性頭痛は、くも膜下出血や脳腫瘍など、命に関わることもある頭痛になります。
頭痛は脳の興奮状態であるため、それを放置しておくとの脳過敏症候群に進行させてしまうことがあります。そうならないためにも、適切な対処や日常生活での心がけが必要になります。
偏頭痛の症状
典型的な偏頭痛は、右か左の視野に揺れる水面のような光が見え、それがだんだん面積を広げていきます。20分もするとこの光は消え、頭の横の部分がズキンズキンと痛み出します。
しばしば吐き気におそわれ、吐くこともあります。ときには音や光がひどく神経に触りそれを非常に辛く感じます。痛みの発作はだいたい、4時間から数日続きます。片側に現れることが多いのですが、両側が痛むこともあります。
偏頭痛の治療
偏頭痛の治療には発作を止める治療と予防する治療があります。
発作を止める治療としては、一般的にカフェルゴット等のトリプタン系の薬を使用します。これは血管を収縮させる作用があり、血管が再拡張して頭痛を起こすことを防いでくれます。
また発作時にはアスピリンなどの鎮痛剤が効果があります。しかし、鎮痛剤を飲みすぎることで薬物乱用頭痛を招いてしまうこともあるので注意が必要です。
鎮痛剤を頻繁に飲み、表面上の痛みだけ抑える生活を続けていると、脳過敏はますます悪化してしまいます。頭痛と上手に付き合っていくには、薬の適切な使用方法が大切になります。
偏頭痛におすすめの漢方薬
偏頭痛を漢方薬で和らげる場合もあります。
1.桂枝人参湯
末梢性、中枢性に血行を促進し、特に腹部を温めて痛みを止めます。胃腸虚弱の風邪ひきで、頭痛、関節痛などを伴うものや、動悸などに効果があります。
2.加味逍遙散
体質虚弱な女性で、肩がこり疲れやすく、頭痛、精神不安などの精神神経症状や、便秘傾向にある人に効きます。冷え性や虚弱体質、更年期障害などにも効果があります。
3.五苓散
喉が渇いて尿量が少なく、吐き気、嘔吐、腹痛、頭痛、浮腫などのいずれかの症状に効果があります。
4.葛根湯
感冒、鼻風邪、頭痛、肩こり、筋肉痛、肩の痛みなどに効果があります。
まとめ
偏頭痛などの頭痛に効果がみられる漢方薬はいくつかありますが、漢方薬は一般的に、体質を改善してその症状を和らげていくものになります。
そのためその人によって、合う合わないということもあります。漢方薬を処方してもらう場合は医師や薬剤師に相談して、自分に合ったものを選ぶことが大切です。