白血病と聞くと治すのが難しいと思い浮かべる方も少なくないと思います。白血病はいまだその原因がはっきりとはわかっておらず、治療も段階によっては困難なこともあります。
しかし、早期に発見し、きちんと治療に臨めば今や治る病気の1つです。そこで、今回は、白血病とはどのような病気かをはじめ、その症状とともに見ていき、理解を深めましょう。
白血病とは?
白血病を一言で言うと、血液のがんです。がんは肺や胃といった臓器、皮膚などにできるイメージがあるかもしれませんが、血液にもがん細胞はできます。血液は骨の中にある骨髄でつくられ、赤血球、血小板、白血球とわかれていきます。
白血球のなかにはさらにリンパ球、顆粒球、単球があります。それぞれ異なる働きをもっており、赤血球や血小板、単球、顆粒をつくる過程を骨髄系、リンパ球をつくる過程をリンパ系と呼びます。
白血病とは、この血液を作る過程で血液ががん化してしまうことを指し、正常な血液細胞が減ってしまうことでさまざまな症状がでます。また、がん化した細胞を検査し、その細胞のタイプから骨髄性とリンパ性に分けられます。
白血病の症状は?
では、主な白血病の症状をみていきましょう。
- 出血
- 痣
- 貧血
- 倦怠感・疲労感
- 頭痛・発熱
- 体重減少
- 関節の痛み
白血病は正常な血液がつくられなくなる病気です。がん化した細胞が血液の多くを占めるようになると、正常な白血球や赤血球、血小板が少なくなります。そのため、止血作用をもつ血小板の減少によってすぐにアザができやすくなってしまったり、歯磨きなどをしていて出血してもだらだらと止まらなかったりという症状が出ます。
また、赤血球が減少することでも、貧血が起きます。赤血球は本来酸素を運ぶ役割をしているため、減少に伴って脳や体に十分な酸素を届けることができず酸欠状態に陥ってしまい貧血、めまいが生じます。
そして、こうした症状によって倦怠感や疲労感も増し、がん細胞が大きなエネルギーを必要とするために体重も減少していきます。関節の痛みに関しては小児の白血病患者にとくに多くみられます。発育の著しい箇所やよく刺激が加わる場所に痛みを感じることがあります。
さらに出血や貧血といった症状とともに代表的な白血病の症状が発熱です。この3つの症状がみられる時は、白血病の疑いもありますので早めに診察を受けましょう。
まとめ
白血病は血液のがんです。早期の発見と治療は完治への第一歩です。発熱や貧血、倦怠感などは風邪のときにでも感じられる症状ですので見過ごしがちです。風邪やそのほかの病気を疑って薬を服用しても治らず、出血など他の症状も見られる場合はすぐに病院に行きましょう。