若年性脳梗塞は、45歳以下に起こる脳梗塞のことを言います。自分は元気だと思っていてもいつ病気になるかわかりません。特に生活習慣の変化などによって、若年性脳梗塞は増えて来ているのです。そんな若年性脳梗塞の原因や症状、治療法について紹介していきます。
原因は?
若年性、高齢者の脳梗塞の場合も、動脈硬化が原因で発症することがあります。動脈硬化になると血管内壁に老廃物が付着し、詰まりやすくなるのです。
そこに糖尿病や高脂血症などの疾患を持つ人の場合、どろどろの血液が流れて詰まることがあるのですね。また若年性脳梗塞の場合は、そのような動脈硬化と生活習慣病だけが原因ではありません。
もやもや病と呼ばれる血管奇形や抗リン脂質抗体症候群という血管が詰まりやすい病気が原因で発症することも少なくありません。
症状は?
若年性脳梗塞の場合は、前兆があるのが特徴です。高齢者が起こす脳梗塞の場合、老化により血管が細くなっている、また、動脈硬化が血管の中が狭いという度合いが強いので、詰まりが生じると、そのまま血管閉塞を起こし、脳梗塞を発症します。
しかし、若年性の場合は、高齢者に比べると血管が太く、血管壁が強く弾力があることから、一旦詰まりかけた血管が再開通して、症状が出たけれど、回復するという前兆が見られることもあるのですね。
その前兆のあとは、また、発作が起こる可能性が高いことから注意が必要です。前兆の場合も、完全血管閉塞で症状が出る場合も、ろれつが回らない、体の片側だけ力が入らない、よだれが飲みこめないなどの症状が出来ます。
治療法や薬は?
CTやMRIでの若年性脳梗塞が確認されたら、発症から4時間以内の場合は、血栓溶かす薬を点滴で投与します。血栓と溶かして詰まった先の血流を確保することがその目的です。その薬は、tPAという米国の薬を使用します。
発症から4時間以上、8時間以内の若年性脳梗塞の場合は、脳の詰まった血管にカテーテルを通して、血管の詰まりを取る手術を行います。
また、それ以外にも脳の動脈の手術をするなども方法もあります。根本的な治療で血栓を取り除く治療と並行して、抗血小板薬や抗凝固薬の点滴を行って血栓を取り除くように働きかけます。
まとめ
若年性脳梗塞の治療は、発症してから治療を受けるまでの時間が大切です。早く発見をして、血栓を取り除き血流を保つことが出来たら、脳の損傷は最小限に抑えられ、後遺症なども軽く抑えることが可能です。
しかし、発見が遅れると損傷部分が大きくなり、後遺症などに影響します。もしもおかしいなと思ったら、病院を受診するのがおすすめです。