約70-80%が原因不明とされている蕁麻疹。外的な刺激であったり、アレルゲンを摂取したりと原因は様々ですが、その中のひとつに内蔵の疾患によるというものがあります。そんなわけで、今回は、蕁麻疹と肝臓の疲れに関する情報をまとめていきたいと思います。
内臓の疾患が原因の蕁麻疹
大部分の蕁麻疹は内臓の病気とは関係なく、短時間で消失します。皮膚以外の症状が無い場合には、すぐに内臓の病気や全身の疾患を疑う必要はありません。
しかし、甲状腺疾患・ウイルス性肝炎・胃炎などが原因の蕁麻疹や、膠原病や血清病、血管炎などの全身に起こる病気の場合にも、蕁麻疹の症状が現れます。
特に注意が必要なのが肝臓の疾患であるB型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルス・EBウイルスといったウイルス性感染症です。これらの感染症にかかると抗原抗体反応により脂肪細胞が活性化され、ヒスタミンが放出されます。
このヒスタミンが蕁麻疹を起こす原因となります。また、胃炎の原因となるピロリ菌感染により起こる蕁麻疹も指摘されています。
また、「肝臓が疲れていると蕁麻疹になる」と聞きますが、実際のところは、疲れではなくウイルスが原因になっているようです。
検査方法
蕁麻疹に関係すると指摘されているB型肝炎・C型肝炎は、日本人の40人に1人が感染していると推計されています。
肝炎の検査は全国の保健所や指定医療機関で、無料で検査を受ける事ができます。気になる方は一度検査を受けてみましょう。検査は採血してから数週間で結果が出ます。
検査で陽性反応が出た場合、専門医療機関で精密検査を受けて下さい。検査には事前に予約が必要な場合があるので、事前に保健所や医療機関に問い合わせて確認しておくようにしましょう。
また、B型肝炎・C型肝炎が原因の場合、肝炎自体を治療することで蕁麻疹の症状は緩和されます。
最後に
今回は、蕁麻疹と肝臓の疲れの関係性についてまとめてきました。結果としては、「疲れではなく、肝炎ウイルスが関係している」といった感じです。
ですが、身体が疲れたり、不規則な生活を送っているといろいろな病気にかかりやすくなります。
ですので、体調管理や生活環境をしっかりと整えていくことが大切です。身体にも、心にも、ストレスを与えないような生活を心がけましょう。
また、一度出た蕁麻疹が長期間治らない場合には、医療機関でしっかりと治療を受けるようにしてください。