子供の花粉症は年々増加傾向にあります。赤ちゃんも、もしかしたら花粉症になってしまうのでは?と心配になることもあると思います。ここでは、子供や赤ちゃんが安心して飲める薬と薬以外の対処法をご紹介いたします。
目次
子供・赤ちゃんの花粉症について
1度の花粉シーズンでは花粉症は発生する確率は低いです。そのため0歳時での発症はまずありません。アレルギー体質であっても同じです。鍵はIgE抗体にあります。一定量を超えた時に花粉症は発生します。
とはいえ、低年齢化が進み1歳を過ぎた乳幼児での発生の可能性があるため、早い時期から注意は必要とされています。
大人と子供での違い
症状の違い
大人と子供では、花粉症の症状に違いがあります。鼻水や鼻づまりといった症状は同じなのですが、大人の場合は鼻水はサラサラとしていますが、子供では少し粘り気が強い傾向があります。
そのため、よく鼻づまりになりやすいことがあります。また、目の充血やかゆみを伴っていることが多く、頻繁に目を擦ったりするため、目の周辺が腫れ上がることもあります。
子供が花粉症になってしまった場合、完治させるための治療法はありません。
大人と同様にアレルギー反応を抑えるための薬を服用することが中心となって治療が進められていきますが、一度花粉症になってしまったら、毎年のように対策が必要になります。
治療法の違い
耳鼻科でも小児科でも抗アレルギー剤がメインになります。鼻水がひどいときは、抗ヒスタミン薬を使用いたします。耳鼻科ではより安全性を求めて点鼻の抗アレルギー薬(インタール)を使うことがあります。
重症であれば、小学生以上の場合は、ステロイド点鼻薬の単独使用か抗ヒスタミン剤との併用をおこなうことがあります。
子供に効く花粉症のお薬リスト
大人が服用する花粉症の薬でも、眠気などのデメリットが気になりますよね。
子供の薬でも基本的に含まれている成分は同じなので、副作用の心配は否めませんが、大人用と比較して配分量が異なったり、大人ほど副作用は出にくいといわれていますので、心配なく飲ませてあげられるでしょう。
以下がお子様向けのおすすめ花粉症薬です。
1.こどもパブロン鼻炎液S
くしゃみや鼻水といった花粉症の代表的な症状に効果的な内服薬です。ヒスタミンという花粉症の症状を引き起こす元となる、体内の成分の生成を抑える働きがあります。
2.エスタックこども用鼻炎シロップ
こちらもパブロン同様に、鼻水、鼻づまりに効果が期待できるお薬です。錠剤ではなく、シロップで飲むタイプなので、錠剤を嫌がるお子さんにはおすすめです。
3.アルベンこども点鼻薬
上記の2点が生後3か月から使用できるのに対し、こちらは2歳以上のお子さんからとなります。主に鼻水、鼻づまりに効果があり、綿棒で直接鼻に塗るタイプです。
4.ストナリニ・サット小児用
くしゃみ、鼻水、鼻づまりに効果的な錠剤です。こちらは5歳以上からのご使用可能です。いちご味のチュアブルタイプなので、飲みやすくお薬という感じがしなく飲みやすのが特徴です。
薬以外の対処法
薬ではありませんが、赤ちゃんの場合の自宅での対処法をご紹介いたします。
1.スチーム吸入
まずは、スチーム吸入です。2歳くらいになればできるかもしれない治療ですが、息苦しそうな子がスチームを吸入して眠れるようになったという症例もあります。
試して見る価値はあると思います。市販薬なら子供用のシロップ程度が良いとされています。目薬も今は抗ヒスタミン薬だけの子供用もあります。
防腐剤が入っていないタイプだとしみないので使いやすいと思います。市販薬をお使いになる場合、薬剤師さん、またはかかりつけの医師にお伝えしましょう。
2.鼻水対策に
赤ちゃんの鼻水に対して。赤ちゃんは自分で鼻がかめません。部屋の湿度を上げて、お母さんが吸いとってあげるだけでも楽になります。
蒸しタオルをあてたり、体をふいてあげることで体に付着した花粉を拭き取ることができます。痒みにはムヒベビーも良いとされています。目の痒みには、冷やしたタオルを目にあててあげるのも有効です。
3.外出時での対策
子供の花粉症対策は、外出時の対策が大きな割合を占めています。
植物が活発になるのは日光の強さに比例しますから、できるだけ午前中に外で遊ばせるようにするなどの工夫が必要です。
また、花粉に触れさせないように、マスクを着用させたり保護めがねを着用させたりする対策も必要になってきます。
この当たりの対策方法は大人と同じものです。できるだけ、花粉に触れさせないようにすることが重要です。
4.帰宅後は手洗い・うがい
花粉症は、付着した花粉によって引き起こされるので、帰宅した後は、手洗いやうがいをしっかりと行わせることが肝心です。花粉を洗い流すことで、花粉症の症状も緩和されていきます。
5.室内の花粉を取り除く
花粉はいつ、どこから室内に持ち込まれるのか分かりません。そのため、空気清浄機などを使用して、しっかりとキレイな空気を保つことも子供の花粉症対策としては有効です。
また、外から帰ってきたら、すぐに服を着替えさせたりするのも花粉症対策として有効な方法です。
最後に
今回は、花粉症で子供や赤ちゃんが安心して飲める薬について解説してきました。一般的な花粉症の症状と体質からくるアレルギーの場合もあります。まずは専門医に相談をおすすめいたします。