手湿疹ってご存知ですか?手湿疹は「主婦湿疹」とも呼ばれ、日常的に水や洗剤を使う人に多く発症します。治っても再発を繰り返すケースが多いともいわれていて、なかなか厄介な湿疹ですね。今回は、手湿疹の治し方に関する情報をまとめます。
手湿疹は正しい治療を施していけば、完治することは可能なので、以下の方法をぜひ参考にしてみてください。
目次
手湿疹とは
手湿疹とは、ひどい手荒れの状態で、日常的に水仕事をする人(主婦、調理師、美容師など)によく見られます。
手湿疹には、2つのタイプがあり、皮膚がカサカサになり、ひどくなるとパックリ割れてしまったりする乾燥型と小さな湿疹や水ぶくれができる湿潤型があります。
乾燥型は指先から始まり、手のひらへ広がっていきます。また、湿潤型は指のはらや手のひらから症状が見られ、手の甲に見られることもあります。
皮膚表面は、皮脂によって水分の蒸発や外部の刺激から守られています。
しかし、水仕事(洗剤やお水・お湯を使う仕事)を頻繁にしていると、必要な皮脂まで奪われてしまい、乾燥しやすくなります。さらに、保護機能を失った状態で洗剤などに触れるため、痒みや湿疹などが生じやすくなります。
治し方
薬物療法
手湿疹の場合、荒れた部位に絆創膏などを貼ると、逆効果のようです。症状が現れたら、早めに皮膚科で診てもらいましょう。手湿疹は、乾燥型と湿潤型で治療法が異なります。
乾燥型の場合
主に保湿剤での治療となり、保湿剤には刺激のないワセリン、保湿効果に優れている尿素配合のもの、ヘパリン類似物質などがあります。
これらは、薬局・薬店で購入可能ですが、症状によって使い分けがあるので、皮膚科で適切な薬を処方してもらうのが良いでしょう。
湿潤型の場合
症状のひどい部位には、ステロイド外用剤が処方されることが多いです。乾燥型と湿潤型の両方の症状があることもあり、その場合は、保湿剤を塗ってから、炎症のある部位にステロイド外用剤を塗ると良いですね。
ステロイド外用剤は、その副作用から敬遠されがちですが、用法を守って使用すれば、安全に使うことが出来、効果的なお薬です。
その他、皮膚科で手湿疹に対して、漢方薬や漢方エキス剤を処方するところもあります。診察の際、医師とよく相談して、症状に合ったお薬を処方してもらいましょう。
保護
皮膚が荒れている状態では、洗剤やゴム手袋のゴムなどにもとても敏感になっています。これ以上症状が悪化しないように作業をするときは、木綿の手袋をしましょう。
また、水仕事をするときは、木綿の手袋の上にゴム手袋をして、患部を刺激から守りましょう。
さらに、木綿の手袋をすると、皮膚を包むことになるため、保湿剤の浸透をよくし、眠っている間に無意識にかいてしまうことも予防します。
生活改善
ぬるま湯を使う
水仕事は、ぬるま湯(体温より少し低い温度)を使用しましょう。冷たい水は刺激となり、お湯は、水以上に水分や皮脂を奪ってしまうためです。入浴のお湯の温度もやや低めに設定し、入浴時間も短くするのが良いでしょう。
石鹸などは低刺激のものを
普段使うハンドソープやシャンプーも低刺激のもの、または、敏感肌用にかえてみるのが良いでしょう。
保湿剤を塗る
手を洗った後、入浴後、水仕事の後は、すぐに保湿剤を塗るようにしましょう。
乾燥・刺激を避ける
外出時も乾燥していたり、肌寒い日は、手袋をして外気からの刺激を防ぎましょう。
まとめ
手湿疹を治すには、薬物療法だけではなく、生活改善も行わなければ再発を繰り返してしまいます。日々の予防も大事ですし、手がかさついてきたなと感じたら、早めに対処して、悪化を防ぎましょう。