細菌やウイルス、化学物質などが原因となり引き起こされる食中毒ですが、その主な症状は腹痛・下痢・嘔吐・発熱です。
胃腸系の症状はほとんどの場合共通して症状が出ますが、発熱に関してはその原因菌によって症状として現れる場合とそうでない場合があります。
ここでは、そんな食中毒にかかった時の熱の原因や治療法について紹介していきます。
食中毒の原因
食中毒の原因となる細菌やウイルスには発熱の症状を引き起こすものがあります。
まず、代表的なのは「サルモネラ菌」です。特にサルモネラ菌による食中毒は高熱を伴う事が特徴で38度から高い時で40度くらいまで上昇することもあります。
「O157」が原因菌の場合も熱が上がりますが、症状としては嘔吐や腹痛の方が重症です。
「カンピロバクター菌」は井戸水などの殺菌処理がされていない飲料水を飲むことで感染しますが、この原因菌も発熱の症状がでます。
また、よく耳にする「ノロウイルス」が原因となる食中毒も発熱を伴います。熱は38度くらいまで上がる事もありますが、高熱になることは少ないようです。
食中毒の代表的症状と言われる下痢や嘔吐、腹痛が顕著に発症する事の方が特徴と言えます。
食中毒は細菌やウイルスに感染する事により起こるのですが、熱が出るのは身体の中の免疫細胞が、身体の中に入ってきた原因菌と戦っているからなのです。
そのためできるだけ解熱剤は使わない方がいいと言われる場合もありますが、下痢や嘔吐だけでも大変なところに高熱が伴うと、本当に辛いですね。
食中毒の治療法
症状を悪化させないためにも食中毒の症状がでたら病院の受診をおすすめします。小さなお子さんや基礎疾患のある方、高齢者は重症化しやすいので特に注意が必要です。
病院での治療も脱水症状を防ぐ目的で点滴治療が中心となります。下痢止めや吐き気止めは通常の場合用いる事はなく、症状に合わせた整腸剤や菌の種類によっては抗生物質での治療を行います。
まとめ
食中毒によって発熱するのは原因菌の種類の違いであり、感染経路も異なります。
潜伏期間や治癒までの期間にも違いがありますので、もし食中毒にかかってしまったら落ち着いて症状を見極め、病院を受診するなどして早めに適切な対処を取る事が大切です。
特に食中毒がふぐやキノコなどが原因と思われる時は必ず病院に行くようにしましょう。また、全ての症状に共通する対処法は家庭でも病院でも脱水症状を防ぐための水分補給であることを理解しておきましょう。