高脂肪・高糖質な食の欧米化、そして、日本人のもともとの体質であるインスリンが出にくい性質などもあり、日本における糖尿病患者は増加しています。
糖尿病と診断されたら、食事療法を真っ先に思い浮かべる方も少なくないと思います。糖尿病患者は治療の一環として、食事のコントロールが推奨されています。
しかし、厳しいカロリー制限や献立作りを毎日行うのは息切れしてしまいます。たまには甘いものや間食も食べたくなります。ここでは、糖尿病患者の方が甘いものや間食を食べるときの注意点をお話しします。
必要なのはカロリー制限?糖質制限?
糖尿病は、食事で摂取した糖分をエネルギーに変換するインスリンの分泌がうまく働かなくなることで起こります。
インスリンの働きが低下すると、血液中のブドウ糖が増え、血管内でかたまり、血栓ができたり塞がってしまい、深刻な事態をも引き起こす合併症になる可能性が高くなってしまいます。したがって、糖尿病と診断されたら大切なことは血糖値を上げないことです。
これまで、糖尿病の患者さんには摂取カロリーを抑えるカロリーコントロールが勧められてきました。もちろん高カロリーな食事には、高脂肪、高糖質なものが多く、血糖値が上がりやすいものが多いです。
しかし、最近では血糖値を上昇させる糖質に注目され、カロリーが低い食べ物であっても糖質が多く含まれている食品は避けるべきという糖質制限も推奨されています。
また、カロリー制限は、いちいち計算をしなければならず、面倒さもある他、栄養が偏ってしまうことや、量ばかり減ってしまい、満足感が得られないなどのデメリットもあります。
もちろんカロリーの制限は肥満予防にも大切ですが、糖質の高い食べ物を避けるようにする方がいろんな物を食べられ、満足感も高いようです。
間食や甘い物が食べたくなったら?
糖尿病の患者さんは、血糖値をああげないことが大切です。したがって、糖質が含まれている食品は基本的には避けるべきです。
しかし、完全にシャットアウトすることは困難ですし、糖質にはストレス解消やリラックスなど、元から好きな人ならなおさら食べたくなることもあるかと思います。
糖尿病の患者さんが甘い物を食べたくなった時におすすめなのが、人工甘味料を使用したスイーツや糖質の含有が少ない商品です。(こういった商品はコンビニでも販売されていて、手軽に手に入ります!)
また、寒天はカロリーも低くお勧めです。食べる際は、甘いシロップなどをかけず、コーヒーを混ぜてコーヒーゼリーにするなど工夫していただきましょう。
根菜も基本的には糖質が高いので多量の摂取は避けるべきですが、砂糖がふんだんに使われたスイーツを食べるより、カボチャやサツマイモは自然の甘みでお腹も満足しますので、甘味としていただくことは良いでしょう。
また、チョコレートが大好きな糖尿病の方は、カカオの含有率がなるべく高いものを選ぶようにすれば、糖質は抑えられます。
まとめ
糖尿病になったら、食事の管理は欠かせません。しかし、厳しすぎる制限はストレスの元にもなります。習慣化せず、たまのご褒美のようにして、市販の糖質制限スイーツも活用しつつ日頃の食事管理を行ってくださいね。