糖尿病でインスリン注射などの治療を行っている方も多いかと思います。そんな方々の中には、「インスリン治療中に市販薬を飲んでも大丈夫か」と疑問に感じる方もいるかもしれません。今回は、そんな市販薬の飲み合わせについての記事になります。
目次
糖尿病について
糖尿病でお薬を飲んでいる人は意外と多いのではないでしょうか。糖尿病とはインスリンの働きが十分でないためブドウ糖が血液中に残ってしまい、血糖値が高くなってしまう状態のことを言います。
お薬を飲んで、上がり過ぎた血糖値を正常な状態にうまくコントロールできていれば何も問題はありません。
定期的に診察を受け、バランスの良い食生活や適度な運動を心がけていれば、健康の人と同じように日常生活を送ることができるのです。
しかし、何も症状がないからといって勝手にお薬を飲むことをやめてしまったり、ちょっと風邪気味だからと買い置きしてある市販薬を飲んだりすると、血糖のコントロールがうまくできなくなって糖尿病が重くなることがあります。
糖尿病の薬は医師の指示通り、正しく服用しましょう。糖尿病の薬と市販の風邪薬などを一緒に飲む場合は飲み合わせに注意してください。
注意すべき市販薬・成分一覧
ここからは、市販薬で飲み合わせが悪いものを含まれる成分ごとに紹介していきます。また、()内はそれぞれの薬品に対する解説記事になります。
プソイドエフェドリン
鼻づまりを治療する成分として総合感冒薬や鼻炎薬に配合されています。血糖値を上げる作用の他に、血圧を上昇させる作用もあるので糖尿病が悪化してしまう場合があります。
- ベンザブロック
- パブロン鼻炎カプセル
- エスタック鼻炎カプセル
- プレコール持続性鼻炎カプセル
- ルル鼻炎カプセル
- コンタック600プラス
- ジキニン鼻炎AG顆粒
アスピリン
鎮痛解熱剤や総合感冒薬に配合されています。インスリンの作用を増強させて、血糖値を下げ過ぎてしまう作用があります。
アスピリン自体にも血糖値を下げる作用があるので、自己判断で服用すると低血糖におちいる場合があります。
- バイエルアスピリン
- バファリンプラス
- バファリンA(バファリンAの効果・副作用)
メチルエフェドリン・麻黄
咳止めに用いられるメチルエフェドリン成分が配合されたものや漢方の成分の麻黄にも、血糖値を上げてしまう成分が配合されています。
- エスタックイブファイン
- エスエスブロン錠
- アネトンせき止め錠
- ミコルデA錠
- ジキニンせき止め錠
- 葛根湯
- 麻杏甘石湯
- 小青竜湯
- 防風通聖散
男性ホルモン・ステロイド
糖尿病の薬の効果を弱くさせてしまいます。男性ホルモンは滋養強壮剤などで、ステロイドは軟膏や座薬に含まれている場合があります。
スピール膏
魚の目やタコ、イボに使う薬です。糖尿病の人は免疫力が低下しているので感染症にかかりやすくなっています。この薬はそのリスクを上げてしまう作用があります。
サプリメントなどの健康食品
その他にも、血糖値を過度に下げてしまう作用があるサプリやお茶があります。イチョウ葉エキスとグアバ葉ポリフェノールがそれにあたります。健康食品を買うときは、注意しましょう。
まとめ
以上、糖尿病でお薬を飲んでいる場合に飲み合わせが悪い市販薬をいくつか挙げてきました。糖尿病に限らず、薬の飲み合わせには注意が必要ですね。ぜひ、市販薬を飲む際には、注意するようにしてみてください。