2014年に約70年ぶりに日本でも流行したデング熱。感染原因がデングウイルスに感染している蚊に刺される事で発症する事もあり、予防のために公園の封鎖などをしました。デング熱とは一体どのような症状と治療法があるのでしょうか?
デング熱の症状
デング熱の主な症状には、発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛、吐き気、嘔吐といったものがあります。
更に熱が下がってくると全身に発疹がでるのが、デング熱の症状で最も特徴的な物だと言えます。この発疹ははじめは背中や胸のあたりに出来て、徐々に広がり顔や手足というようにほぼ全身に発疹が認められるようになります。
デング熱はデングウイルスに感染している、ネッタイシマカやヒトスジシマカといった蚊に刺される事で発症します。
デングウイルスは4つのタイプがあり、一般的に同型のウイルスに複数回感染しても重症化はしない事が多いようです。
ただ、違うタイプのウイルスに複数感染すると重症化をする危険性があり、デング出血熱という死の危険性がある状態になります。重症化の場合には適切な治療が必要になります。
デング熱の治療法
デング熱に対する治療法は、現状では直接的効果の期待ができる治療薬はないので、基本的には対症療法という治療法が取られます。感染後に潜伏期間を経て発熱しますが、発熱に対しては解熱剤などが処方されます。
デング熱の場合には大抵の人は一週間程度で回復に向かうので特に問題もないのですが、重症化のデング出血熱になってしまった場合には、出血以外にもショック症状の影響で血圧が一気に下がる事もあります。
また、命にかかわる状態になる危険性もあるのでそのような時には全身の管理と点滴などを行いながら、呼吸器や循環器の状態を管理しながら治療を行います。
デング熱は多くの場合は一週間程度で回復しますし、効果的な治療法も現状ではありません。
だからといって医療機関に行くかどうかということですが、確かに多くの場合には一週間程で回復することが多いので無理に医療機関には行かなくても良いと判断をされる方もいるかもしれません。
ですが、重症化のデング出血熱の場合には、熱が平熱になる頃に出血症状などが起こる事があるので注意が必要です。
デング熱の症状は全てではないのですが、マラリアとも症状が似ている事から、マラリアの否定とデング出血熱への危険性も考えた上で医療機関を受診するのが適切な判断だと言えます。
まとめ
症状や治療法の所でも触れていますが、基本的にはデング熱は発症をしても、重症化する事は少なく、多くは一週間程度で治癒しますのでさほど恐れる病気ではありません。
ですが、稀に重症化の危険性もありますし、他の感染症の可能性も否定はできませんので特に感染の可能性がある地域や海外への旅行をされた方で、帰国後に発熱があるようであれば緊急を要する病気の否定の為にも医療機関を受診する事を強くお奨めします。