口唇炎は、様々な原因により、口唇つまり唇が炎症を起こす病気です。また、接触性口唇炎や剥離性口唇炎、日光口唇炎、肉芽性口唇炎など、幾つか種類がるのも特徴です。今回は、そんな口唇炎の中から、接触性口唇炎の原因や症状、治療法、治療薬について見ていきます。
原因は?
口唇炎の中で、一番多いのが接触性口唇炎と言われています。接触性口唇炎の原因としては、接触アレルギーが考えられます。山芋を食べた後、唇が痒くなるという人がいますが、あれは典型的な接触性口唇炎の症状だと言えます。
その他、原因となる物質としては、リップクリームや美容クリーム、洗顔料、口紅、歯磨き粉、キウイフルーツ、マンゴーなどが挙げられますし、醤油や金属なども接触性口唇炎を引き起こす要因となっています。
接触性口唇炎は、接触したものの刺激によって唇がただれたりするもので、唇の接触性皮膚炎と言えるものです。また、唇が乾燥しているといろいろなものの刺激を受けやすくなるので注意が必要です。
症状は?
接触性口唇炎の初期の症状としては、唇が少し乾燥し、軽度の亀裂が入るなどの症状が出てきますが、いずれも軽症であるため、口が少し乾燥してるんだろう程度であまり気をかけず、後になって、そういえばそんな感じだったと気づくケースが多くなっています。
接触性口唇炎は、接触性皮膚炎が唇にできたようなもので、いろいろな物質の刺激によって、唇に水疱や湿疹ができたり、かさぶたが生じたり、唇が赤くかぶれて腫れたり、かさぶたができたりします。
治療法や治療薬は?
接触性口唇炎は、気になる部分の唇を手でむしったり、舐めたりしていると悪化させてしまいますので注意が必要です。また、放置していても自然治癒する可能性が高い病気です。
しかし、接触性口唇炎の場合は、接触による刺激により起こってくるので、まずは原因となっていると思われるものの使用を中断することが大切です。
そして、唇の乾燥が刺激を助長してしまう一つの要因なので、加湿器をつかったり、リップスティックなどで唇が乾燥しすぎないようにすることが大切です。原因となっているものを中止してもあまり改善しない場合は、唇に保湿剤を塗って乾燥を防ぐようにします。
しかし、リップスティックには様々な成分が含まれていて、その中に唇を刺激する成分が入っていて、かえって接触性口唇炎を悪化させてしまう場合もあるので注意が必要です。
リップスティックで保湿してもなかなか良くならない場合や、かえって悪化してしまった場合は、高純度のワセリンで保湿すると、刺激が少なく、しっかり保湿できるのでお奨めです。
重症でそれでも改善しないで長期化してしまったり、かえって症状が悪化したりするようでしたら、皮膚科等を受診して医師に相談するようにしましょう。一時的にステロイドが処方されて、それで治療をすることもあります。
まとめ
接触性口唇炎は、唇を刺激する物質により、口が乾燥してきて、ただれたり、湿疹ができたりするものです。その治療ではまずは唇を刺激していると思われる原因物質を取り除くことが最重要になります。
初期は唇がなんとなくいつもより乾燥するような感じがしたりしますが、接触性口唇炎は再発しやすいものなので、初期症状にも注意を払うとよいでしょう。