小児気管支喘息は3歳までに発症するといわれています。気管支が狭くなってしまい、呼吸の際「ューヒュー」や「ゼイゼイ」といった音が聞こえるようになります。
そして、呼吸が苦しくなる状態が繰り返し起こってしまい呼吸困難になってしまいます。小児気管支喘息は、早期発見・早期治療により症状を楽にすることができます。
では、小児気管支喘息について説明していきたいと思います。
小児気管支喘息の原因
小児気管支喘息の原因は主にアレルギーによるものです。
原因となるアレルゲン(抗体)が空気と共に吸入され、気管支に影響を及ぼします。アレルゲン(抗体)は、ほこり・ダニ・カビ・ペットの毛・花粉などです。
また、幼いころは気管支が敏感です。アレルゲン以外にも発作の原因となるものがあります。冷たい空気や花火・たばこの煙、また、雨や台風などといった気候なども原因の1つです。
小児気管支喘息の症状
呼吸をするときに、「ヒューヒュー」や「ゼイゼイ」といった音が聞こえ、咳が出やすくなり、呼吸困難を繰り返します。
普通に話せていた状態から、話しかければ返事をする程度となり普通に会話をする事が難しくなります。さらには、眠っていても目を覚ましますし、食欲もなくなっていきます。
小児気管支喘息の治療法
アレルゲンのうち、発作の引き金となる頻度が高いのは、ほこりとダニです。普段からほこりやダニの少ない環境づくりをしましょう。
床は、じゅうたんよりフローリングの方がほこりやダニが溜まりにくいので理想的です。どうしてもはがせないじゅうたんには、こまめに掃除機をかけましょう。布団を干した後は、掃除機でダニの死骸を吸い取りましょう。
しかし、掃除機から排出される風にも問題がありますので、換気を必ず行ってください。(花粉症の時期は特に注意してください。)
寝具やぬいぐるみ・カーテンなどもこまめに洗濯しましょう。また、ペットの毛やフケもアレルゲンとなるので、ペットを飼うことは避けた方がいいです。
小児気管支喘息の治療薬
一時的に発作を止める気管支拡張剤を続け、症状がおさまらない場合は気管支の炎症を抑える薬を服用することになります。幼児が使いやすいように、飲み薬と吸入薬が主に使われます。
抗アレルギー剤
アレルギー症状を抑え発作を予防します。ロイコトリエン受容体拮抗薬のオノン・エプレス・シングレアを内服します。
吸入ステロイド薬
6歳を中心に考えましょう。6歳以下の場合はネブライザーを使用します。生理食塩水にパルミコートを入れ1日1-2回使用しましょう。
6歳以上の場合は自身での吸入操作が可能になります。フルタイドやキューバルなどの吸入器を使用しましょう。
ステロイドは嫌と思われる方は多いと思いますが、医師に指示された使用量であれば副作用の心配はありませんので、安心してお使いください。
気管支拡張剤
発作で細くなった気管支を拡張させたり、炎症を抑え発作を和らげることができます。内服ですとメプチンやテオドール、外用ですとホクナリンテープがあります。
まとめ
小児気管支喘息は、治療が遅れれば悪循環に陥り症状が重くなってしまいます。そうなる前にはまず、兆候が見受けられるようでしたら医療機関を受診し、医師としっかり相談してください。
でも、まずは、発作をおこさせない環境づくりが1番大切だと思います。ほこりやダニに敏感になるだけです。お子さんを守るのはお父さん・お母さんしかいません。愛らしい命を大切にしましょうね。