「脳梗塞」とひとくちに言っても、実はさまざまな種類があることをご存知でしょうか?今回の記事では、代表的な脳梗塞の種類をいくつか挙げ、それぞれの原因や症状、治療法などについて具体的に紹介していきたいと思います。
アテローム血栓性脳梗塞
比較的太い脳血管や頸動脈が詰まって生じるものが、アテローム血栓性脳梗塞です。アテロームは、動脈の内壁にコレステロールがたまり、粘性の高いかたまりが出来た状態を指す言葉です。原因は高血圧や糖尿病、高脂血症などの病気です。日々の食習慣などを要因として、徐々に進行してゆきます。
ラクナ梗塞
直径15mmと細い脳血管が詰まって生じるものをラクナ梗塞といいます。小梗塞とも呼ばれることがあります。原因は主に高血圧であると言われています。症状としては、発作などの症状がない場合もあり、検査をしてみて初めてわかることもあるようです。
心原性脳梗塞
脳の太い血管を、心臓でできた決戦が詰まらせることにより生じるものを心原性脳梗塞といいます。大梗塞とも呼ばれています。主な原因は不整脈や洞不全症候群、拡張性心筋症などと考えられています。
多発性脳梗塞
多数の小さな脳梗塞がいくつもの場所で生じるものを多発性脳梗塞といいます。原因は、高血圧などであると言われており、特に高齢の方の発症が多いです。体の左右どちらかだけがしびれたり、麻痺するなどの症状や、認知症を伴う場合もあるようです。
若年性脳梗塞
0歳未満の人が発症する脳梗塞のことを若年性脳梗塞といいます。原因は、スポーツなどで頭部に受けた衝撃によって血管が損傷したり、血管や血液に関する先天性の病気などが挙げられます。
食生活を主要因とする生活習慣病によって発症するケースは、少ないようです。めまいや頭痛、首や頭部の痛み、ろれつが回らない、手足のしびれ、足のもつれ、など様々な症状が生じます。
無症候性脳梗塞
症状の生じない脳梗塞を無症候性脳梗塞といいます。隠れ脳梗塞ともいわれるものです。症状はないのですが、脳卒中や認知症を発症するリスクが健全な方に比べ数倍も高くなると言われています。原因は、主に食生活や喫煙などと考えられています。
まとめ
脳梗塞にもさまざまな種類があることがわかりました。こうした脳梗塞の治療では、脳梗塞の種類を特定し、それぞれの方の症状にあった治療が行われます。基本的には、血圧をコントロールする薬の投与や、食事療法などが挙げられます。
激しい頭痛、めまい、手足のしびれ、ろれつが回らないなどの症状がある場合は、脳梗塞の危険性が考えられますので、できるだけ早く専門医にかかるようにしましょう。