脳梗塞は、脳血管疾患患者の死亡数の半数以上を占めるだけでなく、後遺症が残り、寝たきりの原因疾患第一位ともなっていて、重い後遺症が残ってしまうケースもあります。ここでは、脳梗塞の後遺症についてまとめていきたいと思います。
脳梗塞の後遺症は?
脳梗塞は、能に血栓がつまってしまうものですが、血管が詰まったことによってその部分に十分な血液が届かなくなることで脳細胞が壊死してしまいます。脳細胞が壊死してしまうことにおり、その壊死した部分の脳細胞が担当していた機能が失われて、言語障害や運動障害などの後遺症が出てきてしまいます。
脳梗塞の後遺症としては、運動障害があげられます。手足が思うように動かせず、手で細かい作業ができない、自分の意志に反して手足が動いてしまい止めることができない、しゃべるときに上手く口が動かないといったようなものが運動障害の後遺症としてあらわれます。
脳梗塞では、片麻痺・半身麻痺で、体の左右どちらかが麻痺して動かない、あるいはうごかせても少ししかうごかけないといった後遺症がでることもあります。
また、感覚障害も起こし、体にしびれを感じたり、ケガの痛いに気づきにくくなったりします。またある物に触れてもそれを触っている感覚がなかったり、熱い・冷たいという感覚も鈍ったりします。コップに水を注ぐといった、通常なら簡単に何でもなくできることができなくなったりします。
過去のことが思い出せない、新しいことが覚えられない、直前にあった出来事をすぐに忘れてしまうといった記憶障害、仕事でミスが多くなったり、集中力が持続しなかったりといった注意障害が起こることもあります。
認知障害を起こすことがあります。これは認知症とは違い、左右どちらかの空間が認識できなかったり、よく知っている道で迷ったり、自分が病気であることが理解できなかったりといった症状が出ることもあります。
脳は運動や記憶以外にも感情を司っていますので、夜間せん妄といって夜になると幻覚や幻聴に襲われたり、気分がうつになったり、気力がわかない、外出や人と会うのが面倒くさい、よく眠れないといったうつ病のような感じになる場合もあります。
どんな症状が危険なの?
脳梗塞の後遺症として危険なのは、脳性麻痺・言語障害・認知障害が挙げられます。
脳性麻痺
脳性麻痺には、脳細胞・組織が脳梗塞で障害を受けることで、体の神経機能などが麻痺し、、体の片側だけが麻痺して動かなくなる片麻痺や半身麻痺、細かい作業ができなくなる、正しい姿勢が取れないといったものが、症状としては重く危険です。
言語障害
言語障害も、言葉による意思疎通ができなくなるということでいうと、注意しなければいけない後遺症になります。
認知障害
ものがわからなくなり、理解できなくなってしまう認知障害も、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。
まとめ
脳梗塞の後遺症には、日常生活に大きな支障をきたしてしまうものも少なくありません。特にそうしたものには注意が必要です。特に手足が自分の意志では動かせなかったり、言葉がうまくしゃべれなかったりといったことは、日常生活の上で大きな支障となってしまいますので、早期リハビリテーションによるADL(日常生活動作)の向上を図ることが大切です。