ある日突然、足の指を見て爪が黒くなっていたら焦りますよね。なぜ、そんな現象が起こるのでしょうか。今回は、足の爪に黒い点や線ができる原因を探っていきたいと思います。
黒くなる原因一覧
血豆・爪下血腫
足の爪が黒くなる原因として一番多く挙げられるのが、爪下血腫によるものです。爪下出血と呼ばれることもあります。その名の通り、爪の中で出血が起きて黒くなる状態です。
サイズの合わない靴を長時間履いていたり、長い時間ランニングをしたりすることで、足先に圧が加わってしまうために発生します。
他には、足の指を角にぶつけた時に発生することもあります。あまり痛みを感じずに出血する場合もあるため、なかなか気がつかないことも多いようです。
血豆が大きく発生している場合は、病院へ行って血を抜いた方が良いでしょう。他の細菌に感染する恐れもあり、治療が長引いてしまうこともあります。
さらに、根元部分から大きく出血している場合は、新しい爪が生えにくくなってしまいます。
あまり痛みを感じず血豆が小さい場合は、自然治癒に任せても大丈夫です。症状にもよりもますが、おおよそ一ヶ月前後で自然に治ります。
出来れば予防するのが一番なので、普段から靴のサイズを確認するなどして、足の爪に負担がかかりにくい状態にしておきましょう。
ほくろ
ふと気がついた時に、小さい斑点がある場合は、ほくろの可能性も考えられます。
爪が成長していくと同時に、黒い斑点が先の方に移動していくのであれば、ただのほくろなのですので、あまり心配する必要はありません。
ほくろは、刺激が加わるとメラノサイトが活発になるために発生します。爪に出来ることもあるので、ほくろの場合は不安にならずにそっとしておきましょう。
便秘
慢性的に便秘の症状が見られる人は、足の爪に黒色や褐色の斑点が現れることがあります。便秘になることで、内蔵に大きな負担がかかるため、爪全体が暗くなるようです。
また、便秘についてはこちらでも詳しく紹介しております。
薬剤・放射線治療
病院で治療をしている際に、紫外線や放射線が足の爪に当たった場合は、爪が黒くなる場合があります。治療が終われば、爪の色は正常に戻るのであまり心配する必要はありません。
黒い線ができる原因一覧
メラノーマ
「メラノーマ(悪性黒色腫)」は皮膚がんの原因となる悪性の腫瘍です。ほくろの細胞や色素を生産する細胞ががん化することで発生します。
足の爪の他にも、足の裏・手のひら・背中・顔などあらゆる場所に発生することがあります。なお、見た目が似ているため、爪下血腫との区別がつきにくいです。
見分け方は、ほくろや爪下血腫の場合は、爪の成長に合わせて黒の斑点が移動するのに対して、メラノーマの場合は、移動することがなく同じ場所から少しずつ大きくなっていくことです。
また、斑点に筋が発生する場合がありますが、この筋が大きくなったり広がったりする場合は、メラノーマである可能性が高いですので、早期に病院へ行った方がよいでしょう。
なお、足の爪が黒くなる以外にも、倦怠感や体重の減少、食欲不振などの全身に症状が現れることがあります。こういった症状が見られた時は気をつけてください。
因みに、メラノーマが発生した場合は、取り除くために手術を行う必要があります。取り除いておかないと、他の臓器や器官に転移する可能性があるため、放射線治療や抗がん剤を用いて完全に除去します。
アジソン病
アジソン病は、体のホルモンに異常が起きることで発生する病気です。副腎皮質機能不全により、全身の気だるさ、胃腸障害、色素沈着といった症状がみられ、足の爪にも黒い筋が発生することが知られています。
この時、1つの指の爪だけでなく、何本も指の爪が同時に黒くなること特徴です。アジソン病は、発生すると足の爪だけでなく体の皮膚の色も黒くなるので、メラノーマとの見分けがはつきやすいです。
ただし、アジソン病の症状自体がなかなか表に出てこないこともあるため、発症しても気づきにくい病気でもあります。気づいた時は、すぐに病院へ行って適切な処置を取ってもらってください。
まとめ
今回は、足の爪に黒い点や線がある原因について検証してきました。ものによっては、危ない病気のサインの可能性もあります。注意深く、見ていただければと思います。