大人なら誰しもつらい「肩こり」を経験したことがあると思います。長時間のデスクワークや同じ姿勢での作業など、肩こりは日々の生活の中で、切っても切れない身体の不調のひとつです。
ストレッチや湿布などで良くなる「普通の肩こり」なら問題ないのですが、肩こりもひどくなってくると痛みやしびれが出ることがあります。今回は、肩こりで痛みやしびれが出る病気について調べてみました。
目次
普通の肩こりは?
特に病気とまでは言えないけれど、肩にコリを感じることは多いと思います。そのほとんどは普通の肩こりです。肩コリの原因は長時間の運転やデスクワークなどで肩周りの筋肉が緊張することになります。
筋肉が緊張すると、血液の流れを悪くして筋肉への酸素供給が滞ってしまいます。筋肉中の酸素不足は老廃物を生み、神経を刺激します。それがコリとなって肩の違和感を覚えてしまうのです。
普通の肩こりならば、マッサージや入浴などで血行を良くして筋肉の緊張をほぐし老廃物を流すことで徐々に回復してきます。
痛みやしびれが出る肩こりの原因は?
肩こりと一緒に痛みやしびれが出る場合の多くの原因は、頸椎の加齢によるものになります。成人の頭の重さは約2〜3Kgといわれています。
この重い頭を常に支えているのが首の骨である頸椎です。長い間頭を支えていた頸椎のストレスに耐えきれなくなった状態が痛みやしびれを生み出してしまいます。
頸椎の間にある椎間板や椎間関節が滑って変形し、神経を刺激することで痛みやしびれを起こします。
痛みやしびれの原因は?
頸椎からくる痛みの多くは、頸部から背部の痛みや、背中から肩に広がる痛みです。これを放散痛といいます。首を前に曲げたり後ろに反らせる、左右に曲げたりすると痛みが出るのが特徴になります。
痛みやしびれが腕から指先まで広がると、神経根症状が考えられます。肩こりによる神経根症状は一時的なものが多く、ほとんどは2〜3週間で治ります。それ以上続くときは頸椎や脊椎が原因になることもあります。
痛みやしびれの出る原因は?
ここでは、痛みやしびれの出る原因として考えられるものを具体的に挙げていきたいと思います。
寝違え
朝起きたときなどに突然、肩や首スジに激痛が走ります。首を動かすことが困難で、痛い方に向くことができません。
枕の高さやベットの硬さが身体に合わないことで正常なS字状の湾曲が崩れて不自然な力がかかることで起こります。
五十肩
50歳前後に起こりやすくなる肩の不調になります。はじめは肩を動かしにくくなり、次第に痛みに変わってきます。肩周りの筋肉の低下や運動不足、加齢などが原因になります。
頸椎椎間板ヘルニア
頸椎の椎間板が加齢などで変形して、神経を刺激することで痛みやしびれが起こります。肩周りのコリや腕のしびれなどの他にも、手に力が入らない、字が書けないなどの症状が起こります。
胸郭出口症候群
首の付け根付近の胸郭出口は、手や腕の感覚情報を脳に送ったり脳から手や腕を動かす指令を伝える働きをします。この胸郭出口部分の筋肉や骨が何らかの理由で神経や血管を圧迫して、肩の痛みやしびれを起こします。
まとめ
肩コリは軽いうちなら生活習慣や生活環境を見直すことで解消することもあります。しかし、痛みやしびれが出てくるようなら、整形外科などの診察を受けるようにしましょう。