首の後ろにしこりがあり痛いと、もしかしたら癌?と不安になってしまいます。首の後ろのしこりが痛い場合、どんな病気の可能性があり、どんな対処法をしたら良いのでしょうか?ここでは、そんな首の後ろのしこりの原因や対処法について見ていきます。
原因
首の後ろのしこりが痛い場合は、急性炎症・亜急性炎症によるもの、慢性炎症によるもの、腫瘍によるものが考えられます。後は病気ではありませんが、首から肩にかけての筋肉疲労により筋肉が硬くなりしこりのように凝って痛む場合があります。
炎症性の場合
細菌やウイルスの感染によってリンパ節が腫れて痛みます。腫瘍性の場合は、悪性リンパ腫のほか、咽頭癌の転移などが考えられます。
首というと甲状腺の疾患も考えられますが、甲状腺は首の前部にあるので、異常がある場合は症状も首のうしろではなく、首の前部から側部に関して出てきます。
急性炎症や亜急性炎症によってリンパ節炎が起きている場合は、炎症による腫れとともに激しい自発痛があったり、圧痛があったりします。慢性の炎症だと、鈍い圧痛だけのことが多くなってきます。
腫瘍性の場合
腫瘍性(癌)が原因の場合は、最初は痛みがありませんが、神経を侵すようになると神経痛のような疼痛や麻痺が起こったりします。
リンパが原因の場合
リンパ節炎や悪性リンパ腫によるものは、リンパ節が多くある首の前頸部や側頸部に起こることが多く、頸の後ろで肩にかけての重いような痛みでしこっている場合は、肩こりや首のこりによるものである可能性が髙いと言えます。
しこりを触れてみて硬い場合は、扁平上皮癌が疑われます。しこりがある部分が首の側頸部から肩にかけての部分の場合は、悪性リンパ腫やリンパ節炎の可能性も考えたほうが良いでしょう。
対処法
首の後ろのしこりが痛い場合は、そのしこりによる痛みが、単なる首から肩にかけての筋肉のこりによるものなのか、炎症性のものなのか、腫瘍性のものなのかを見極める必要があります。
首の後ろの髪の生え際から耳の前後を通って、首筋からアゴにかけてのラインにしこりがある場合は、注意が必要で、しこりがあり触ってもあまり痛くなく、大量の寝汗、体重の減少、微熱などがある場合は、悪性リンパ腫を疑って医療機関を受診するようにします。
炎症性のものであれば、炎症が治まれば自然とリンパ節の腫れもひいてきます。この部分にしこりに痛みがある場合は、細菌やウイルスの感染によってリンパ節が腫れている可能性が高いのですが、心配であれば念のため耳鼻咽喉科などを受診することをお奨めします。
首の後ろの髪の生え際から耳の前後を通って、首筋からアゴにかけてのラインのしこりは、細菌やウイルスによる炎症でリンパ節が腫れているのでマッサージしたりすると逆効果になるので注意が必要です。
まとめ
首の後ろのしこりが痛い場合は、単に同じ姿勢を長時間とったりしたことによる筋肉のこりにより筋肉が硬くなってしこったものです。
しかし、それ以外にも首の後ろのしこりで痛みがある場合は、炎症性によるものと腫瘍性によるものを考える必要があります。
悪性リンパ腫が疑われる場合はもちろん、炎症性の場合も診断を受けることにより原因もわかり抗生物質などの処方をしてもらえるので、心配であれば早めにお医者さんにいくことが大切です。