足に合わない靴を履き続けていたり、足の指先を怪我したりするとなってしまう巻き爪。悪化すると、病院での治療が必要となります。今回は、病院での治療で最もスタンダードなワイヤーでの治療法をご紹介します。
ワイヤー矯正法
ワイヤー矯正法は、爪に穴をあけてそこにワイヤーを通すだけの簡単ながら大変効果的な治療です。痛みはほとんどありません。爪だけに処置を施すため、局所麻酔すら必要なく、外来で5分ほどで行えるのも魅力の1つです。
この治療に使われるワイヤーは大変強い復元力を持っているため、折り曲げても元のまっすぐな状態に戻ろうとします。そのため巻き爪にこのワイヤーを装着すると、変形した爪が強制されるのです。
手順としては、注射針で爪にワイヤーを通す穴をあけ、ワイヤーを通し、余分なワイヤーをニッパーで切ります。そして、ワイヤーを医療用の接着剤で固定しておしまいです。
爪の食い込みがワイヤー装着直後から消失するため、痛みはすぐに軽減します。効果が実感しやすいため、患者の満足度も高い治療です。ワイヤーを装着している間も、入浴や運動の制限はありません。
このワイヤー矯正法の難点としては、爪が指先から少なくとも2mm以上伸びていないと装着できないということです。巻き爪から陥入爪になってしまっている場合、多くは深爪であり、爪を伸ばそうとしても皮膚に爪が刺さって伸ばすことができません。
また、十分に伸ばした爪にワイヤーを装着した場合でも、ワイヤーの両端が皮膚に食い込んでしまって痛みが生じたり、爪が割れてしまったり、爪が反り返ってしまったりすることがあります。
伸びた爪に装着しなければならないため、頻回に付け替えないと邪魔になってしまうこともありますし、外れやすいという欠点もあります。
コレクテイオ
ワイヤー矯正法の欠点をカバーした矯正法が「コレクテイオ」です。チタンの形状記憶特性とワイヤーのねじ上げ効果で巻き爪・陥入爪を矯正する方法です。
爪の中央部分で矯正するため、矯正はより確実です。装着部が中央部分のため、爪が伸びても付け替えを頻回に行う必要がなく、付け替えの感覚は約3ヶ月とされています。こちらも麻酔なしで施術することができます。
まとめ
巻き爪や陥入爪を治すために、治療を受けようと思った方は、まず皮膚科専門医のいる病院を受診してください。そして、自分にワイヤー矯正法が合っているかどうか、よく相談した上で行うことが大切です。