妊娠中や授乳期は、自分が風邪を引いたり病気になったりしたら赤ちゃんに悪影響が出るのではないかと心配になる人も多くいることでしょう。
その中でも、インフルエンザは毎年のように流行し、発症する人が多いことから、インフルエンザの薬を服用しても大丈夫なのか、不安に思う人も多く、様々な方法で情報を集めている人もいるようです。
抗インフルエンザ薬、とくにタミフルを服用するときには、どのようなことに注意していけばいいのかを紹介していきます。
タミフルの効能とは
タミフルは、インフルエンザウイルスに直接作用する世界初の薬で、ウイルスの増殖を抑えるための薬です。従って、発症から早い段階で服用することが推奨されています。
インフルエンザ発症から48時間以内に服用するのが最も効果的と言われています。およそ5日ほどでインフルエンザの症状が緩和されていき、1週間以内に完治することが多いようです。
主な副作用として、嘔吐、吐き気、下痢などがありますが、重篤な副作用は確認は今のところ確認されていないようです。
タミフル服用時の注意点
タミフルを服用するときに注意したいのは、処方された通りに用量を守って最後まで飲みきるということです。
インフルエンザの症状が緩和されたからといって途中で服用を止めてしまうと、耐性ウイルスを生み出しやすい環境を自身の体内に作ることになってしまいますので、きっちと飲みきってインフルエンザウイルスを撃退しましょう。
タミフルを服用することで、胎児や赤ちゃんに悪影響が出るのではないかを不安に思うかもしれませんが、タミフルの服用で、悪影響が出たという報告はありません。
むしろ、インフルエンザを放置しておいて重症化してしまうほうが問題となります。なぜならインフルエンザは、ときに死亡することもあるほど強力な病気で、早いうちに治してしまったほうが良いに越したことはないからです。
また、インフルエンザ脳症などの重篤な病気になることもあるので、できる限り早い治療を心がけていきましょう。
タミフルと異常行動の関係
タミフルでは服用後の異常行動などが大きく取り上げられたこともあるので、服用するときに不安視する人も多くいることでしょう。
しかし、タミフルと異常行動についての因果関係は、2001年に保険適用内となってから厚生労働省で研究が行なわれてきましたが、見つかっていません。
異常行動に陥るほとんどの原因は、インフルエンザが重篤化したインフルエンザ脳症が原因だったり、高熱が原因だったりします。
タミフルを服用しない場合と服用した場合では、服用後の方が異常行動が少ないとするデータもあります。
まとめ
妊娠中や授乳期のインフルエンザは、かかりつけ医の指示に従って治療を進めていくことが最善です。
「インフルエンザかもしれない」と思ったら、まずは電話などで、そのことをかかりつけ医に報告し、どのように対応していくかを相談していきましょう。