高温多湿を好むカビの仲間の真菌は風呂場のバスマットや通気性の悪い靴を履くなどで感染してしまうことがあります。靴を定期的に脱いで通気性を良くすることで水虫を予防したり、症状が悪化するのを防ぐことができます。
また、水虫など白癬菌による感染は痒みが強いため早く改善したい症状でもあります。今回は、そんな水虫の症状におすすめのニゾラールクリームの効果や副作用について解説します。
効果
ニゾラールクリームは、ケトコナゾールを主成分とする外用抗真菌剤の塗り薬です。
主に皮膚の真菌症の治療に用いられ、足白癬や体部白癬(ぜにたむし)、股部白癬(いんきんたむし)、皮膚のカンジダ症や癜風(でんぷう)、脂漏性皮膚炎などに効果を発揮します。
ニゾラールクリームの主成分であるケトコナゾールが真菌を構成している細胞膜のエルゴステロールに作用し、細胞の生合成を阻害して真菌の発育を抑え菌を殺菌する効果が得られます。
白癬や皮膚カンジダ症、癜風の症状に対しては1日1回、患部に塗布し、脂漏性皮膚炎では1日2回を患部に塗布しましょう。定期的に塗り続けることで白癬菌などによる皮膚の痒みなど不快な症状が緩和されるでしょう。
白癬菌による感染は長期期間にわたるため、途中で止めてしまわないことが重要です。ニゾラールクリームを塗る時は患部やその周囲を含め広めに塗ると効果的です。
副作用
ニゾラールクリームは塗り薬のため副作用は少なくなっていますが、内臓系よりも皮膚などに副作用が現れることがあります。
主な副作用は、接触皮膚炎や皮膚の痒み、発赤、刺激感などです。その他、水疱や亀裂、疼痛、皮膚の灼熱感のほか、蕁麻疹や出血など起こることがあります。
この様な症状が現れたら使用を中止して医師や薬剤師に相談するようにしましょう。ニゾラールクリームは皮膚疾患用の塗り薬のため目の角膜や結膜に使用しないようにして下さい。
また誤って口に入った場合はうがいをしたり、経口摂取した場合は医師の指示に従い適切な処置を受けるようにして下さい。皮膚のかぶれやただれ、赤みや痒みなど患部が酷い場合には医師の診察を受けるようにしましょう。
薬剤アレルギーや他の水虫の市販薬などでアレルギー症状を起こしたことがある方は医師や薬剤師に相談するようにします。
ニゾラールクリームを2週間から3週間塗布しても症状が改善されないときは医師に相談するようにして下さい。
まとめ
白癬菌などの感染症の治療は長期間にわたることが多いため、気長に治療を続けることが重要です。ニゾラールクリームは患部のみに塗るだけではなく、患部を含め広範囲に塗布することで効果が得られやすくなります。
白癬菌に感染しないためには皮膚を清潔に保つことや通気性を良くして高温多湿の環境を作らないことが大切です。また、バスマットやスリッパなどを介して感染してしまうことがあるのでこまめに洗濯するようにしましょう。