風邪の引き始めによく飲まれる葛根湯は麻黄(まおう)、桂枝(けいひ)をはじめ、7つの生薬からなる漢方薬です。漢方薬も西洋の薬剤と同じように効果を最大限発揮させるための飲むタイミング、時間、飲み方があります。
ここでは、どのタイミングで飲むと効果的なのか、いつ飲むのがよいのか等、葛根湯の正しい飲み方についてご紹介したいと思います。
正しい飲み方
まずどういう時に葛根湯を飲むのがよいかというと、ぞくぞくっと寒気がする場合や体がだるくて頭が重い感じがする時、いわゆる風邪の引き始めかもと感じたときです。後は肩や首がこってだるい、鼻の調子が悪い場合などです。
葛根湯に含まれる生薬が体温を上げて、発汗を促してくれます。逆に熱が高くなってしまったり、すでに喉が痛くなってしまっている場合や汗をたくさんかいてしまっている場合には効果が薄いと言われています。
風邪を引いたかな?と思った時、早めに飲むことが大切です。次に飲む時間です。西洋の風邪薬は多くの場合、食後に飲むのがよいとされています。
それは多くの薬剤が胃の中に食べ物がある状態(食後)で胃の動きが活発で胃酸が分泌されている時に服用することで薬剤の吸収も促進される場合が多いからです。
それに対して葛根湯は「食間」か「食前」に飲むのがよいとされています。具体的には「食間」ですと食事と食事の間、食後2時間くらいたってからがよいと思います。
よく「食間」というと食事をしている間と勘違いされる人もいるのでご注意ください。それと「食前」ですが食事をする直前ということではなく、食事をする30分くらい前のことです。
葛根湯の場合は胃の中に何もなく、空っぽの状態の方がよく吸収されて効果を発揮するのです。中には胃が荒れやすくて空腹時に薬を飲むと気持ち悪くなってしまう人もいますので、場合によっては食後少ししてから飲むのもよいかと思います。
水ではなく、お湯で
葛根湯を飲む場合は冷たい水ではなく、少しぬるめのお白湯で飲んでください。葛根湯の吸収を助けてくれます。そもそも発汗作用などを求めて飲むのに、冷たい水はそれだけで体にマイナスです。
さらに言うと一度沸騰させて不純物を取り除いたお湯を冷まして飲むというのがよいと思います。その際はくれぐれもやけどにご注意ください。
ちなみに今はドリンクタイプの葛根湯も発売されていますが、このドリンクタイプを飲む場合も冷蔵庫で冷やして飲むのではなく常温の状態で飲むことをお勧めします。
お湯で割って飲んでもよいです。漢方薬は西洋の薬剤ほど厳格に飲む時間は設定されていませんが、効果をより発揮させるために記載の内容をご参考にしていただければと思います。
最後に
今回は、葛根湯の正しい飲み方を紹介してきました。正しい飲み方で飲んで、憎き風邪をやつけましょう!