肺や気管支など呼吸器系の病気を起こす原因には大気汚染のほか喫煙などがあります。特に喫煙により症状を発症した時は既に病状が進行していたということもあります。
肺や気管支は生命維持に関係しているため呼吸が難しいと日常生活にも影響がでてきます。今回は、ホルモテロールの効果や副作用について解説します。
効果
ホルモテロールはホルモテロールフマル酸塩水和物を主成分とする気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)に効果を発揮する薬剤です。慢性気管支炎や肺気腫は慢性閉塞性肺疾患のひとつで息切れや呼吸困難、咳や痰など症状が現れます。
ホルモテロールはβ2受容体刺激薬で気管支平滑筋に存在する交感神経を刺激して気管支を拡張させ、呼吸を楽にしてくれる作用があります。
肺や気管支に炎症が起こる呼吸器系疾患では気道が狭くなったり、痰の分泌が増えるなど呼吸をするのが困難になります。
ホルモテロールは気管支を広げて、空気の流れをスムーズにしてくれるので、治療薬として定期的に吸入することで辛い呼吸の症状を和らげてくれます。
発作の回数を減らして肺や気管支の機能を改善してくれる働きがあるため日常生活の質の向上も期待できるでしょう。即効性や持続性にも優れ、また安全性も高く吸入すると約12時間は持続します。
β2選択性が高い気管支拡張薬のため循環器系への影響も少なめになっています。持続時間が長いため1回1吸入、1日2回吸入することで効果が現れるでしょう。
副作用
比較的副作用は少なめとなっていますが、注意事項を守らないと副作用が起きることがあります。主な副作用として頭痛や動機、手の振るえ、頻脈などが起こることがあります。
また不整脈や血圧上昇など見られることがありますので普段と体調が違うようでしたら医師に相談するようにして下さい。
そのほか、低カリウム血症を発症することが稀にありますので、脱力感や倦怠感、動悸、脈が乱れるなど症状がある時は医師の診察を受けるようにして下さい。
持病がありカテコールアミン製剤やテオフィリン、ステロイド剤、利尿剤など併用しているときは副作用を防ぐためにも定期的に検査を受けることをお勧めします。
高血圧や不整脈、緑内障でお薬を内服している方は薬の作用でホルモテロールの効果が弱まることがあるので注意して下さい。
医師の指示に従って使用すれば安全な薬剤ですが過剰投与や併用薬がある場合は副作用が出やすいので注意しましょう。
まとめ
ホルモテロールは気管支を広げてくれるお薬です。呼吸が辛いと日常生活動作も限られてしまい、生活の質が低下気味になりますが、発作が起きないように予防することにより普段の生活が送れるようになります。
吸入剤は副作用は少ないですが、必ず注意事項を守って使用するようにしましょう。