目に気になるできものが出来て、ものもらいになってしまうと「家族にうつしたら大変だ」と思う人もいるのではないでしょうか。本当にもらいもらいはうつるのか?これについて、詳しくみていきたいと思います。
ものもらいの原因・症状
ものもらいは麦粒腫と霰粒腫という2つのタイプに分かれます。一般的にものもらいと呼ばれるものは麦粒腫になります。麦粒腫の原因は黄色ブドウ球菌という細菌になります。
まぶたには汗や脂が分泌される分泌腺や毛穴があります。この小さな穴から細菌が入って化膿性炎症が起こり、ものもらいになります。
黄色ブドウ球菌は生活環境の中に存在しています。健康な人の喉や鼻の中にもあります。
普段は皮膚などについても炎症を起こすことはありませんが、風邪を引いて体力が弱まったり、疲れがたまって免疫力が低下することで、感染症を起こしてしまいます。
麦粒腫の主な症状は、まばたきすると目が痛む、充血する、ゴロゴロする、赤く腫れるなどが挙げられます。
もうひとつのものもらいの霰粒腫は麦粒腫と違い、まつ毛の生え際にあるマイボーム腺と呼ばれる目の脂を分泌する腺が何らかの原因でつまることで起こる細菌感染を伴わない無菌性の炎症です。
痛みはほとんどありませんが、触るとコリコリしたしこりを感じます。
ものもらいはうつるのか?
ものもらいの原因を見ると、麦粒腫は黄色ブドウ球菌という細菌に感染することで起こるものなので、人から人へうつることはありません。
霰粒腫もうつりません。家族や親しい人がものもらいになったからといって、近くに寄らないなどの予防対策をしなくてもうつることはないのです。
人にうつる目の病気は、はやり目といって流行性結膜炎や咽頭結膜熱、急性出血性結膜炎になります。
プールやお風呂は大丈夫?
ものもらいは人へうつらないということでは、プールやお風呂に入っても問題はありません。
しかし、プールやお風呂の水の中には様々な細菌が存在しているので、ものもらいの炎症がひどくなる可能性があります。
腫れや赤みがあるうちは、プールはやめておいたほうが良いでしょう。お風呂に入るときは、タオルなどで目をゴシゴシとこすると細菌が入りやすくなります。
顔を拭くときは、キレイなタオルでそっと拭う程度にしましょう。
最後に
ものもらいにならないためには、目の周りを清潔にすることが不可欠になります。まぶたをこすることも傷ができやすくなるため、良くありません。
どんな病気もそうですが、日頃から栄養のバランスを整えて疲れやストレスをためないことも細菌に負けない強い体をつくるためには、重要となってくるのです。