基本的に放置していても自然と治ってしまうことが多い「ものもらい」ですが、症状がひどい場合は、切開手術によって処置をすることがあります。
とくに膿が溜まるようなひどい症状を引き起こしている場合には、必要な処置です。切開手術というとかなり不安になりますが、時間や費用、保険の適用についてはどの程度になるのでしょうか。
ものもらいで切開するケース
ものもらいは、基本的に自分の免疫力や新陳代謝によって自然と治ってしまうことが多いものです。
しかし、中には症状がひどい場合があります。痛みが激しい、まぶたに膿が溜まってしまっているなどの状態では、自然治癒は難しくなります。
ものもらいになるのは、まぶたにあるマイボーム腺に老廃物が詰まってしまうケースと、ブドウ球菌をはじめとした細菌に感染するケースがあります。
多くのものもらいは、細菌感染によるものですが、痛みや痒みに耐えられず、掻いてしまうと感染範囲が広がり、ときにまぶたに膿が溜まってしまいます。このような場合では切開手術によって膿を除去しなければなりません。
マイボーム腺に老廃物が詰まっているケースでは、目の周辺を温めてやると症状が改善することが多いのですが、なかなか改善されていかなければ、やはり切開手術で溜まった老廃物を除去し、マイボーム腺を通常の状態に戻してやる必要があります。
切開手術の方法
ものもらいの切開手術は非常にシンプルで、麻酔して切開して患部を除去して終了です。時間も1時間以内に終わります。大抵の病院では、予約をとると30分程度で済ませてくれるところが多いようです。
術後、数日から1週間ほど経過観察のために通院する必要がありますが、医師の判断によっては、注意点をもらって終了となることもあります。
気になる手術の費用
ものもらいの手術は、保険治療となりますし、術式もシンプルなので、高額になることはありません。初診費・薬代などを含めて自己負担額が3割の場合、3,000円以内で手術を受けることができます。
ただし、視力検査など、ものもらい以外のための検査を行なった場合は、この金額にその検査費用が加算されます。
最後に
ものもらいはできるだけ予防するに越したことはありません。とくにマイボーム腺に関するトラブルは圧倒的に女性に多く見られます。
これは女性のほうがメイクをする機会が多いので、マイボーム腺を塞いでしまう機会が男性よりも多くなってしまうためです。
メイク落としの方法は正しいものかをチェックして、しっかりとメイクを落としていくようにすること、目の周辺を温めて、老廃物を排出させやすいようにすることなどでものもらいの予防ができます。
細菌感染によるものもらいを予防するには、手洗いやうがいが最適です。
細菌が付着したままの手で目に触れてしまうことで細菌感染を引き起こすことがほとんどですから、手洗いやうがいを実行することで細菌感染を予防できます。しっかりと習慣づけるようにしていきましょう。