子供がかかる病気と思われがちな「おたふく風邪」。保育園や幼稚園などで流行し、症状が出ていたら気づきますが、潜伏期間中にあった時に接触していたらと思うと心配になりますね。ここでは潜伏期間とその間にうつる可能性がどれくらいあるかについてご紹介いたします。
目次
潜伏期間はどれくらい?
潜伏期間は10-20日とされています。大体18日間位が目安とされています。潜伏期間を知ることで、お子さんや自分が感染しているかもしれないということを予測する目安にとなりますので参考になさってください。
ただ、個人差はあるのであくまで目安です。潜伏期間が長いので、流行が確認された時にはすでに感染している可能性はあると考えて良いでしょう。
感染力はどれくらい?
感染 → 潜伏 → 発症 → 回復
以上が、おたふく風邪の経過になります。一番感染力が強くなるのは「潜伏期間」と「発症」の時です。腫れや痛みの症状がでるのは7日前から発症して9日頃になるので強い感染力を有しています。
うつる可能性は?
感染に気を付けるにも目に見えないウイルス。予防を知らなくては防ぐことが難しくなります。よって感染経路を知ることが大切です。おたふく風邪をひきおこすムンプスウイルスは「接触感染」と「飛沫感染」、この2つが大部分をしめています。
飛沫感染とは
感染者の唾液、くしゃみ、咳、会話中の唾液などが鼻や喉の粘膜をとおし感染するとされています。
接触感染とは
感染者と同じタオルやコップ、共用して使用する物、ドアノブ、スイッチ、トイレ、嘔吐物などに触れることで感染することとされています。
治療について
様々な心配はありますが、感染しているかどうかは潜伏期間は医療機関であっても、問診から推測し近くに発症している者がいるかどうか、採血をして検査をしてもわかる頃には発症しているので採血検査はあまりやらないようです。
おたふく風邪自体に効果のある薬はありません。治療は、対症療法のみになります。治療としてできることは、「自然療養」と「対症療法」の解熱剤・鎮痛剤の処方になります。
もし、「おたふく風邪かしら?」と思う状況になった場合は、自宅で安静にし、症状がでてきたら医療機関を受診するのが一般的です。症状が出たら速やかに医療機関を受診してください。
予防法について
記事の後半では、おたふく風邪を予防するための方法を紹介していきます。
予防摂取
圧倒的におたふく風邪にかからない確率が高いのはこの予防接種です。ムンプスウイルスの毒性を弱めて作った生ワクチンを接種することによって、体内でワクチンが増殖し、約1ヶ月で十分な抗体ができます。
理想的な接種は、1歳になってすぐとその2-4年後にもう1回打つ2回の接種になります。早く打つと無菌性髄膜炎という合併症になりにくいといわれています。
定期接種ではないので忘れてしまいそうですが、重要な予防接種なので必ず受けるようにしましょう。このワクチンは有効性に優れており、9割の人に抗体がつきます。
もしおたふく風邪に感染しても、軽くすむことがほとんどです。合併症のリスクを減らすためにもワクチンの接種は必須です。
手洗い・うがい・マスク
おたふく風邪はインフルエンザなどと同じウイルス性の感染症なので、それらと同じく手洗いやうがい、マスクの着用が有効な予防法になります。
特にまだ症状が出ていない潜伏期間中に移りやすいので、おたふく風邪が流行り出したら近くに感染した人がいなくても手洗い・うがい・マスクはしっかりするようにしましょう。
また、家族が感染した場合は、以下のことに気をつけるようにしましょう。
- 同じタオルなどを使わない
- 部屋を別にする
- 感染者のなるべく半径1.5m以内に近づかない
人混みを避ける
おたふく風邪が流行り出したら、特に用事のない限り人混みの中へ行くのはやめましょう。体力が落ちているときはおたふく風邪だけにかかわらず、色々なウイルスに感染しやすくなります。
換気をする
おたふく風邪などのウイルス性の感染症が流行っている時期は、学校の教室などにウイルスが漂っている場合があります。1時間に1回は窓を開けて換気をしましょう。
免疫力を高める
日頃からバランスの良い食事や十分な休養、睡眠、適度な運動などを心がけ、体を清潔に保つようにして免疫力を高めましょう。もしウイルスが体の中に侵入しても、増殖しないようにするためです。
まとめ
今回は、おたふく風邪の潜伏期間や潜伏期間にうつる可能性などについて解説してきました。紹介した内容が、おたふく風邪でお困りの方の役に立つと幸いです。