白血病は血液のがんの一種で、一年間に数千人が発症するといわれています。一昔前までは、白血病は不治の病の代名詞のようにいわれてきましたが、現在では様々な治療方法が確立されているため、完治することも可能になってきました。ここでは、白血病の完治や再発について紹介します。
白血病は治るのか?
白血病は、急性白血病と慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病の三種類に大きく分類され、近年の化学療法や移植手術などにより、完治することができるようになりました。しかし、完治できるかどうかは、白血病の進行程度や治療方法などによります。
急性白血病の5年生存率は、平均約50~60%であるといわれています。特に、小児の急性リンパ性白血病では、5年生存率は約80%と治癒する可能性が高いとされています。ただし、白血病のステージは4つに大きく分類されおり、ステージが上がると必然的に5年生存率が低くなります。
特筆すべきは急性白血病で、急に症状が悪化することがあり、その場合、生存率は約10%以下と急激に低下してしまいます。また、白血病に伴って肺炎などの病気を合併し、亡くなる場合も多いといわれています。
白血病の初期症状として、全身の倦怠感や、お腹の膨張、体重の急激な減少などが挙げられます。これらの症状を自覚された方は、できるだけ早く専門医にかかるようにしてください。
白血病は再発するのか?
白血病は、再発の高い病気であると言われています。白血病の再発は、5年以内に起こることが多いと言われています。5年以上再発しなければ、それ以降に再発する確率は低くなります。
ただし、白血病の再発を完全に防ぐ方法は、残念ながら今のところはまだ確立されていませんので、定期的な検査を受けることにより再発を防ぐことが重要となってきます。
今後の研究課題として、わずかに残った白血病幹細胞がどこにあるのかを特定する、さらには再発のメカニズム自体を明らかにするなどの点が指摘されています。近年、血液のがんを対象とした研究が飛躍的に進んでいますので、今後の治療技術の進歩が期待されます。
まとめ
白血病は医療技術の進歩によって完治できる病気となりつつありますが、急性白血病への進行や、他の病気との合併症状などで命を落としてしまうという側面もあります。
白血病の治療を終えた後も定期的に検査を受けるようにしましょう。また、白血病の初期症状を自覚された方は、できるだけ早く専門医に相談するようにしてください。